関東大学春季大会が開幕した。今季慶大が戦うAグループは、秋以降日本一を懸けて争うことになるであろう実力校揃いで、春季大会での戦局も注目される。
慶大は先月28日、昨シーズン22年ぶりにリーグ優勝を果たした大東文化大との初戦を迎えた。全国大学選手権大会では惜敗し、準決勝進出を逃した慶大。リベンジを果たしたい一戦である。
慶大のキックオフで始まった前半。試合の流れをつかんだのは大東文化大だった。前半2分、先制トライを決められ、13分にはパスミスが原因となり追加点を許してしまう。慶大は17分、WTB安西(政3)がこの日初の得点を決める。前半終了間際にはパスをつなぎ、FL佐藤武(経4)がトライ。12―29で前半を折り返す。
試合の流れを変え挽回したい慶大だったが、後半は一層、大東文化大の時間となる。後半2分から立て続けにトライを許し12―48と大きく点差が開く。慶大は自陣でのプレーに持ち込めず、大東文化大が優勢のまま時間が経過する。ゴールライン手前まで攻め込む場面は度々あったが、パスミスなど肝心なところでミスが続き、得点につなげることができない。後半、6トライを許す一方で慶大は無得点に終わった。
今季から大学公式戦では、外国人選手の同時出場枠が2人から3人へと拡大した。タックルが成功する場面も見られたが、ピッチを駆け回る彼らに苦戦を強いられる。得意のスクラムでもフィジカル面で上回る相手に圧倒された。他にもパスやラインアウトでのミスが目立ち、点差が開くきっかけを作ってしまった。
昨年から選手の入れ替えや主将のSO古田(医4)、FB丹治(政4)などの主力選手を欠いて臨んだ慶大。次戦以降の課題が明らかとなったが、対抗戦初戦は苦い黒星となった。
(高井日菜子)