教養研究センター設置講座であるアカデミック・スキルズのプレゼンテーションコンペティションが、2月7日に日吉キャンパスの来往舎シンポジウムスペースで開催された。
「アカスキ」と呼ばれるこの講座は、「自ら考え、調べ、論ずること」の体得を目標としている。少人数制をとっており、多分野にまたがる複数の教員の指導のもと、学生たちは議論やプレゼンテーション、論文作成などを通し、学問的な技術を身につけていく。
今回行われたコンペティションでは、各クラスから選抜された8名が各自の論文に関するプレゼンテーションを行った。発表テーマは、中世ヨーロッパ都市の市壁、グルテンフリークッキー、交響組曲《シェヘラザード》など多岐にわたった。 発表後、来賓や教員、学生から各プレゼンテーションに対し質問が飛び交った。
最後にはプレゼンテーション部門と事前に審査が行われた論文部門の審査結果が発表された。プレゼンテーション部門では米津好乃さん(薬1)が大差の投票結果で金賞に輝いた。米津さんは、『「生きている」という認知―クラゲに生物らしさを感じるのはなぜか―』というテーマで発表を行った。アニマシー知覚と不気味の谷現象という人間の認知に関わる二つの概念を導入することで、クラゲの動きに関する疑問を検証した。内容の興味深さと説得力の強さが評価されて受賞に至った。
「金賞も嬉しいが、自分のテーマを『面白い』と言っていただけたことがとても嬉しい」と感想を述べた。
(吉井小絢)
※記事中の学部学年は取材当時のものです。