先月13日、第82回早慶アイスホッケー定期戦が東伏見のダイドードリンコアイスアリーナにて行われた。結果は4–3と、あと1点及ばない悔しい敗戦となった。今年度は春の秩父宮杯で42年ぶりに早大に勝利しただけに、例年以上に打倒早稲田の意気込みが感じられる試合だった。
第1P、早大のペースで試合が展開されるが、GK小池(経2)の粘り強いディフェンスで早大のシュートを防ぐ。しかし、ペナルティーで通常より1人少ない4人状態でのキルプレー時、早大に先制点を許してしまう。その後、2度目のキルプレーでもシュートを決められ、早大に2点リードされたまま第1Pを終える。
第2Pは慶大が巻き返しを見せた。開始すぐに福盛(政1)のペナルティーでキルプレーとなるが、その後早稲田も1名欠き、4–4で試合が続行した。福盛のペナルティーが終わり、慶大のパワープレーとなった瞬間、史習成リック (総3)が見事なゴールで1点を返す。慶大の初ゴールで応援席が歓声に包まれるのも束の間、キャプテンの安藤(政4)が同点ゴールを決める。パスが綺麗に繋がり、ゴール左側からの鮮やかなシュートだった。これで2–2の同点となり、会場は大いに盛り上がった。後にこのシュートを振り返った安藤は「流れを掴んでいた時間だったので、それに乗じて割と得意な形で決めることができたのでよかったです」と話す。
その後も慶大のペースで試合が進み、29分には運上(総1)のゴールで慶大が逆転。なんとか試合の主導権を握っていたい慶大であったが、1分後には早大に同点ゴールを決められてしまう。相手ゴールに何度か迫ったものの、得点には結びつかず3–3の同点で第2Pを終える。
勝負の第3P、両チームとも積極的に攻め、1本1本のシュートに歓声が湧いた。しかし、第3P開始7分で慶大は失点。早大に勝ち越しを許してしまう。何としてもゴールがほしい慶大はGK小池をベンチに戻し、6人攻撃で最後まで攻め続ける。だが惜しくも1点が届かず、4–3で悲願の勝利とはならなかった。
試合終了後、数名の選手は悔しさから涙を流していた場面が印象的であった。
後日、キャプテンの安藤に早慶戦を終えた感想を話してもらった。「終わったときは、(勝利まで)もうちょっとで、悔しいと思った。その後色々な人から『面白かった』『行ってよかった』『感動した』と言ってもらえて、負けは負けだったけれども、いつもの年よりも、色々な人に感じてもらえた試合だった」と語る。
4年生はこの試合をもって引退となったが、この先輩たちのプレーを受け継いだ後輩たちが作る来期の慶大アイスホッケー部から目が離せない。
(末吉遥)
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