来年度の体育会野球部の幹部が11月16日に発表され、小林由佳さん(政3)が東京六大学リーグで歴代初の女性主務に就任した。
野球好きの家族の影響で、幼い頃から野球を観ていたという小林さん。慶應女子高校時代に慶應義塾高校の甲子園予選を観戦したことがきっかけの一つとなり、大学進学後、野球部にマネージャーとして入部した。試合に敗れて号泣している選手たちの姿を見て、4年後に彼らと笑顔で終わりたいという思いが湧いたという。
現在、3年生のマネージャーは小林さん1人だ。1年生の時に共にマネージャーとして入部した同期部員や選手からマネージャーに転向した部員は野球部を辞めてしまい、最後まで残ったのが小林さんだった。
今まで六大学リーグでは、幹部代に男子マネージャーがいなければ1学年下の男子マネージャーが主務に就任していたが、女子マネージャーが主務になれないという規定はなく、今回小林さんが主務に就任することとなった。決まった当初は女性初の就任だということはあまり意識しておらず、プレスリリースを出してから、注目度の高さに重責を任されたと実感したという。
高校までとは違い、女性マネージャーがベンチに入れないこともあり、大学ではマネージャーをやらないという女子学生は多いという。「今回女性初の主務に就任したことで、女子マネージャーが目指せる場所になればいいと思います」と小林さんは話す。
来季は後輩たちをまとめる立場になるが、チームワークを大切にして後輩たちと一緒に頑張りたいと語る。部としてはリーグ戦優勝、早慶戦での勝利、そして大学野球日本一を目指す。今季は優勝を果たし、連覇を目指すこととなるが、「秋は4年生中心に引っ張ってもらい、優勝させてもらったという感覚が強い。連覇ということを意識しすぎず、一からチームをつくるつもりで取り組んで行きたいです」と意気込んだ。
(竹内未月)