先月24日に第75回早慶バスケットボール定期戦が、代々木競技場第二体育館で行われた。慶大は70-88で早大に敗れ、通算成績37勝38敗で負け越しとなった。勝てば、26年ぶりの「勝ち越し」、61年ぶりの「4連覇」であっただけに悔しい敗北となった。
 
今年も代々木競技場の体育館が多くの観客で埋まる中、始まった早慶戦。第1Q序盤、サワ(環4)、木村(環4)の主軸2人による連続ファールで苦しい展開となる。しかし、交代した高橋(政4)が攻守ともに活躍し、息を吹き返す。また、原(環3)や高田(環2)が3Pを決めるなど、一気に逆転に成功し、24-17で第1Qを終えた。
 
引き離したい第2Qは、序盤サワのポストからのアシストで、好調の原が3Pを決めるなどいい流れに。しかし、早大のガード陣にディフェンスが崩され始める。パスを回され、ゴール下が空き、得点される場面が多く見られるようになった。オフェンスでも早大の厳しいディフェンスに外へ押し出され、厳しい体勢でのシュートが多くなる。リバウンドも取れず、攻撃が単調となる。
 
慶大は、ポストやドライブなどで中から得点を取りたいところであったが、早大の固いディフェンスの前に阻まれる。苦しい時間が続きながらも、36-32と4点リードで前半を終えた。

迎えた第3Q、前半は木村の気迫のリバウンドや、サワのこの試合待望の初得点などで、一時は9点をリードする展開となる。しかし後半、早大のオールコートゾーンプレスにガード陣がつかまり、そこから連続失点。ついには逆転を許してしまう。追いつきたい慶大は山崎(総2)、高橋の連続スティールなどで何とか食らいつくも、51-54と3点ビハインドで、このクォーターを終える。
 
逆転を狙う最終第4Qは、終始早大ペースで試合が進む。慶大のディフェンスは、早大の長谷川にことごとく崩される。また依然として早大のオールコートゾーンプレスに苦しみ、そこから得点を許してしまう。途中、サワと木村がゴール下で踏ん張り得点を奪うも及ばず。最後は、木村、高橋の退場もあり、最終スコア70-88で早大に敗れた。
 
4年生にとっては、最後となる早慶戦で、なかなか調子が上がらず、悔しい結果となったであろう。しかし、彼らの最後まで決してあきらめない姿勢は、後輩たちにとっては大きな財産に違いなく、私たち観客にも感動を与えてくれた。
(鈴木里実)