学生部就職・進路支援担当の発表によると、昨年度の慶大卒業者・修了者(博士課程を除く)8102人のうち、就職者は5648人で、大学院および学部進学者は1325人であった。一昨年度と比べ、人数、割合ともに大きな変化はなかった。(数値は平成29年4月30日現在のもの。就職率、進学率ともに未報告者を除いた数値)

一昨年度に続き、昨年度の就職状況は好調であった。昨年度の慶大卒業者・修了者は8102人であり、学生部に進路先を提出したのは7803人であった。そのうち就職者は5648人、大学院および学部進学者は1325人で、それぞれ割合は72.4%と17.0%であり、これは一昨年度の就職者割合72.1%と、進学者割合16.5%とほぼ変わらなかった。

業種別に見ると、就職者全体のうち、金融・保険業が22.7%で1位、製造業が20.5%で2位、情報通信業が16.5%で3位、サービス業が15.7%で4位と、一昨年度と順位に変化はなかった。しかし金融・保険業は一昨年度と比べ、110人減少(前年度比7.9%減)し、就職者全体における比率も一昨年度と比べて2.2%下がった。




サービス業は一昨年度と比べて143人増加(前年度比19.2%増)し、医療・福祉業は58人増加(前年度比46.8%増)した。

上位就職先企業は上位5位のうち(表参照)、一昨年度2位の三井住友銀行が4位に転落したほかは、順位に変動はなかった。しかし、慶大生上位就職先企業であるみずほフィナンシャルグループ、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行のメガバンク三社は合計で72人減少した。これは昨年度、前述の三社が合計で25%の採用人数を減らした影響と推測される。また、サービス業であるアクセンチュアが20位圏外から7位へと上昇した。

学生部の就職進路支援担当は、就職先について「企業の知名度や人気にとらわれず、広く視野を持って、自分がこの選択をしてよかったと思えるようなところへ行ってほしい」と語った。