大学の授業は高校までと異なることばかり。初めて課されるレポートに、戸惑う新入生も多いだろう。どう書けばいいのかわからない、なんとなく気が進まない……。
そこで利用したいのが、日吉図書館1階のスタディサポートコーナーで行う学習相談だ。平日13時~18時の間、学習相談員に勉強の悩みを聞いてもらえる。「何となくつまずいちゃったな、レポート進まないな、という中でふらっと気軽に来てもらえれば」と学習相談員の保泉空さん(政2)は話す。
相談に乗ってくれるのは教養研究センター設置科目「アカデミック・スキルズ」を履修し、論文の書き方やプレゼンテーションの手法を身につけた学部生と、面接により選抜された大学院生だ。
2016年度の相談員は計17名。様々な学部から集まっており幅広い分野のことを相談できる。
なかでもレポートの書式や構成に関する相談は多いという。「レポートをやらなければと頭にあっても、いざ行動に起こそうとすると気が重い。心の中でモヤモヤしていることを僕らにぶつけてもらえれば、きっと行動に移せるようになる」と保泉さん。話しているうちに頭が整理され、新たな発想が生まれる。どこで行き詰まっているのか一緒に考えてくれるため、明確な質問がなくても大丈夫だ。テーマ設定に困った時など、書き始める前に訪れても良いだろう。
もちろんレポートだけでなく、プレゼンテーションの方法やノートの取り方、授業の受け方など、学習面のあらゆる悩みに答えている。
「アカデミック・スキルズ」を履修する学生は毎年70~80名程。学んだ成果を多くの塾生に共有してほしいという思いから2008年度に始まったのが学習相談だ。教養研究センター副所長の片山杜秀教授は、「学部生が学部生の相談に乗るという点に特色がある」と強調する。日吉メディアセンターレファレンス担当の友野詩穂さんも、「同じ学生の目線で答えてくれるのが強み」と話す。
相談活動以外にも、日吉図書館1階で学習に関する展示を行っているほか、レポートやプレゼンテーションの講座を年に数回開いている。講座での配布資料はスタディサポートコーナー右隣のラックに並んでおり、相談中にも適宜示しながらアドバイスするという。
福澤諭吉が唱えた「半学半教」をまさに体現しているかのような、このサービス。まずは一度、立ち寄ってみてはどうだろう。学習相談はHPから事前に予約することもできる。春学期は4月24日からデスクを開始する予定だ。
(原科有里)