2‌0‌1‌6年度大川賞受賞記念シンポジウムが先月2日、日吉キャンパスの藤原洋記念ホールで行われた。大川賞は、情報・通信分野における研究、技術開発および事業において顕著な社会的貢献をした人の功績を表彰するとともに、情報・通信分野の発展と啓蒙に寄与することを目的とした国際賞であり、本年度はスタンフォード大学名誉学長であるジョン・L・ヘネシー氏と慶大名誉教授で東京工科大学理事である相磯秀夫氏が受賞した。
 
第1部では両者の講演が行われ、ヘネシー氏は時代ごとの研究に触れながら、今後求められるコンピューティングについて語った。相磯氏は「コンピュータサイエンス関連分野における研究・教育の体験~コンピュータアーキテクチャの研究から大学改革まで~」と題した講演を行い、大学院生として参画した研究開発や、研究環境の整備の必要性について述べた。
 
第2部では、両者が研究大学の役割について議論を交わし、来場者とも活発な意見交換がなされた。最後に、ヘネシー氏は「将来は若者の手にある。君たちが世界を変えられる」と若者に言葉を送った。相磯氏は福澤諭吉らの言葉を用いながら、不可能を可能にする仕事をしてほしいと述べ、シンポジウムを締めくくった。