先月18日からの3日間、慶大が幹事校を務めた第70回東京六大学馬術大会が東京競馬場で開催された。団体では明治大学が優勝した今大会。慶大は昨年の準優勝から順位を一つ落としたものの、3位入賞を果たした。
 
なかなか馴染みのない競技である馬術。そもそも馬術とはどういう競技なのか。周知のとおり生き物である馬と人とが一体となり競技を行うスポーツである。さらに男女の差がなく、選手生命が長いという点も特徴的だ。私たちが馬術と聞いてイメージするのは馬が障害を飛び越える姿だろう。この障害飛越競技のほかにも様々な種目がある。学生馬術では、障害飛越競技、演技の美しさや正確さを競う馬場馬術競技、この二つに加え、野外走行の3種目を同一人馬で行う総合馬術競技の三つの競技で試合が行われる。
 
馬術の魅力といえばやはり人馬一体となって戦う姿ではないだろうか。停まる、歩く、走る、跳ぶ。馬の動きには常に乗り手からの指示が出ている。しかし観客の目には指示の存在を忘れてしまうような、まさしく「人馬一体」となったなめらかな動きに見える。一方で動物を扱う競技であるがゆえの難しさもある。例えば、障害では人馬の呼吸が乱れると馬はたちまち飛ぶことを拒否してしまう。また、競技には人と馬、双方の調整が必要だ。事実、立教大学は今大会を欠場している。
 
昨年は早慶戦の勝利、全日本学生馬術三大大会において35年ぶりの団体3種目入賞という好成績を残した馬術部。今後の活躍に注目である。
(高井日菜子)