先月19日、講道館にて第68回柔道早慶対抗戦が開催された。試合形式は20人ずつの勝ち抜き戦で、序盤は接戦が続いたが、徐々に早大にリードを許す苦しい展開となった。慶大は副将中沢(総4)と主将後藤(政4)が粘りを見せるも、早大が一人残して勝利。あと一歩及ばず無念の敗戦となり、早大の3連覇を見届ける結果となった。
男子20人制勝ち抜きの前に行われた女子エキシビションの部では早大が2戦全勝した。この嫌な雰囲気を断ち切ったのは先鋒の堤(総1)だ。見事な背負い投げで一本勝ち。この一本で柔道の聖地は大きな歓声に包まれ、慶大サイドは盛り上がりを見せた。その後は引き分けが続き一進一退の攻防戦が展開される。
ここまでは慶大の計算通りといえた。慶大の後ろには世界大会で優勝するほどの実力の持ち主、後藤らが控えるからだ。徐々に早大に差をつけられ始めるも、齋藤(商1)と渡辺(総1)が粘り大きく引き離させない。
しかし、中堅で致命的な差をつけられる。早大の齋藤に2戦連続一本勝ちを収められるなど、大きくリードされる。
慶大は西村(商3)や角田(総4)が活躍を見せリードを縮めるも、副将が立て続けに敗戦。全てはエースの後藤に託されたが、早大にはあと4人残されていた。後藤も2人の副将に勝利し善戦するもここで力尽きた。
現体制ラストの団体戦は、思い通りにはならなかった。試合後、選手たちの顔には悔しさが溢れていた。
(長谷川裕一)