慶大信濃町キャンパスで先月20日、慶大の協定校であるワシントン大学(セントルイス)と慶大の共同シンポジウム「Joint Symposium on Regenerative Medicine and Longevity(スーパーグローバル長寿クラスターシンポジウム)」が行われた。
ワシントン大学医学部から5人の研究者を招聘し、「再生医療と長寿」について慶大の研究者5人とともに計10人が講演を行った。
慶大医学部からは岡野栄之(医学部長、生理学教授)、中村雅也(整形外科学教授)、伊藤裕(内科学(腎臓・内分泌・代謝)教授)、福田恵一(内科学(循環器)教授)、新井康通(百寿総合研究センター専任講師)の5人が、ワシントン大学からはLilianna Solnica-Krezel をはじめ5人が登壇し、発表を行った。
福田教授によるiPS細胞を使用した心臓の再生についての研究や、中村教授による脊髄再生医療の研究など、京都大学の山中伸弥氏が2012年にiPS細胞研究・開発でノーベル賞を受賞して以来注目を集める再生医療分野の講演が行われた。従来は治せないとされていた疾患やけがの治療に大きな光が差し込んでいることを示した。
長寿研究の分野では、新井専任講師が日本には150万人に1人しかいない究極の健康長寿モデルとされるスーパーセンテナリアン(110歳以上の人物)についての研究発表をした。
シンポジウムは講演から各発表への質疑応答を含めすべて英語で行われ、一人の発表が終了するたびに参加者から次々と質問が飛び出し、各発表への理解を深めていた。