次に行われたのは水球男子。水球の試合時間は各8分のクォーター制。1チーム7人で戦い、ファールがあった場合には退水(一定時間フィールドから離れること)となる。また、攻撃は30秒以内に行わなければならない。

第1P、開始2分で点を入れられるが、そこからは一進一退の攻防が続く。GK熊谷(環4)は随所で好セーブを見せ、一方攻撃では井上翔(商2)を中心として早大ゴールを脅かし、点を入れられた直後から積極的に攻めたてるも得点に結びつかない。残り1分近くでは早大の退水でチャンスが到来したが、再三のシュートが惜しくも入らなかった。しかし終了間際、熊谷のセーブから主将・小沢(経4)の手にボールが渡ると、ゆるい曲線を描いたシュートでゴールの上のスペースを突き1-1と同点に追いついた。

主将としてチームを引っ張った小沢
主将としてチームを引っ張った小沢

第2Pでは、序盤から早大の連続得点が決まってしまい3分までに1-4の3点差とされる。双方がカウンターから攻撃を仕掛ける中、慶大は中盤に相手の退水のチャンスを得てからタイムアウトを取り態勢を立て直すと、ゴール前のパス回しから谷川(法4)が決め、ついに追加点を入れる。この後にも同じ退水のチャンスからゴールを決め1点差まで迫るが、残り1分から立て続けに2失点し3-6でこのクォーターを終えた。

後半第3P、開始早々に谷川が今試合2得点目を決めるも早大・深川の連続得点を含め怒涛の3連続失点を喫する。巻き返しを図りたい慶大は、失点直後に1点を返すと4分には自身の退水のピンチを抑えカウンターから小沢が追加点、スコアを3点差に戻した。この後、両者カウンターでの激しい攻防が続き、1点ずつ取り合う展開に。慶大は井上翔が何度も相手ゴールに迫り2得点を挙げたが、点差を縮めることはできずスコア8-11で終了した。

迎えた最終P、始まってすぐに吉澤が相手ゴール前で一対一となるがこれは阻まれる。慶大は流れを掴みたいところであったが、早大の攻撃を止められず連続失点を許す。しかし3分、井上翔がシュートを決めると、熊谷の再三のセーブから攻撃を仕掛け、1失点を挟んで井上翔は2点を追加する。しかし、それまでの攻撃を防がれる時間帯が長く続いたことも影響し、反撃はここまで。結局第2Pでついた得点差を追いつくことはできず、11-14と敗北。リーグでは早大に歴史的勝利を挙げた慶大だったが、この早慶対抗水上競技大会での24年ぶりの勝利とはならなかった。

チーム最多の5ゴールを挙げた井上翔
チーム最多の5ゴールを挙げた井上翔