楽しく無理なく続けられると言われているダイエット、「ロカボ」(=緩やかな糖質制限)とは?北里大学北里研究所病院の山田悟先生に聞いた。
どうして良いの?
糖質を控えた食事をとると空腹ホルモンの分泌が低下し、満腹ホルモンの分泌は上昇する。
また血糖値があまり上がらず、インスリンという脂肪細胞にエネルギーを送るホルモンを出さないため、肥満になりづらい。
どうする?
一日の糖質摂取量を赤血球と脳が消費できる、70~130グラムにする。具体的には、一食の糖質量を20~40グラム、間食を10グラムにする。糖質量=炭水化物量(厳密には、炭水化物量―食物繊維量)なので、成分表を見て計算できる。
実践の際には次の三点が重要だという。
一つ目は主食を必ず肉、魚、油と一緒に摂取すること。血糖値の上昇を抑えるためには、タンパク質と油の摂取量を増やすことが重要だからである。
二つ目は糖質を最後に食べること。これは血糖値の上昇を抑えるためである。
最後に、好きなときに好きな運動を行って良いが、食後であれば効果的である。電車で座っているときに、股に紙を挟んで背筋を伸ばすといった、ちょっとしたことでも良い。
甘いものは工夫して
甘いものは、我慢すると辛くなるだけ。ストレスをためないためにも、積極的に摂取するのが長続きのコツ。しかし砂糖は糖質量が多い上に、満腹になりづらい。
そんなときはカロリーゼロの人工甘味料が有効的である。体への悪影響が指摘されることもあるが、医学的根拠は不足しており、砂糖で高血糖になるよりは安全な食べ物だと山田氏は言い切る。
広まるロカボ
現在、各メーカーから糖質をカットした食品は多く販売されており、コンビニ等でも手軽に手に入れることができる。また飲食店やケーキ屋でも、ロカボのメニューが展開されている。
賢くスタイルアップ
考えながら楽しみながらは成功するが、考えなないで我慢は続かず、失敗する。賢く食べるダイエット、「ロカボ」を始めてみては?
(玉田萌)
参考
『おいしく、楽しく食べて、健康に ロカボバイブル』
食・楽・健康協会 編/幻冬舎(2015)
『糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべて』
山田悟 著/幻冬舎(2015)