第20節終了時点では首位早大を勝ち点差1で追う慶大だったが、21節の流経大に惜しくも敗れ優勝の可能性が消滅。最終節の明大戦でも連続で3失点を喫するなど、有終の美を飾ることはできなかった。リーグ戦は3位という結果に終わったが、2年連続のインカレ出場はすでに決まっている。リーグ戦での悔しさを糧に、大学日本一に期待がかかる。
(長谷川裕一)
手痛い敗戦 優勝消滅
慶大が負け、早大が勝利すると優勝の可能性がなくなる第21節は流通経済大学との対戦だ。前半はインカレ出場に向け負けられない流経大が迫力のある攻撃を見せる。慶大は鉄壁のDF陣でなんとか相手の攻撃を跳ね返すが、試合は一方的な展開となり、大きな見せ場を作れないまま前半を終える。
後半に入っても防戦一方の慶大は52分、コーナーキックからのこぼれ球を流経大FWジャーメインに決められ先制を許す。
流れを変えたのは後半から途中出場のMF田中健(法2)だ。左サイドから再三の突破を見せると中央に鋭いクロスを入れるなど躍動。69分にはついにFW山本(政3)のゴールで同点に追いつき、流れは慶大に傾いたかに見えたが、試合終了間際にまたもやセットプレーから失点を喫し万事休す。同日の試合で早大が勝利したため慶大優勝の可能性が消滅した。
好機生かせず 遠い1点
ついに迎えた先月17日の最終節。優勝こそ逃したが、明大を撃破し有終の美を飾りたいところだ。試合には、現在J1新潟で特別指定選手として活躍している端山(総4)が春季以来の出場を果たし、注目を集めた。
しかし、試合は終始明大のペースで進んだ。前半、ボールがたびたびエリア内に運ばれるも、DF陣が奮闘を見せ、得点を許さない。すると、このまま終わるかと思われた前半終了間際に慶大が運よくPKを獲得。これを山本が決め、先制点を挙げた。
後半に入っても明大に攻められる展開が続いた。慶大はボールを繋ごうとするも相手のDF陣に阻まれ、攻撃のチャンスを幾度となく逃した。そしてついに均衡は破られ、明大のFW陣に不意をつかれた慶大は連続3失点を喫する。終了間際、山本が執念のリーグ13点目を挙げ1点差とするも、あと1点が遠く試合終了。これにより慶大のリーグ3位が決定した。
■リーグ戦試合情報
・11月7日 流経大戦【龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド】
●慶大1―2流経大
得点
52分 流経大 ジャーメイン69分 慶大 山本
84分 流経大 今津
・11月14日 明大戦【川越運動公園陸上競技場】
●慶大2―3明大
得点
45分 慶大 山本
51分 明大 和泉 73分 明大 柴戸 81分 明大 差波
88分 慶大 山本