ラグビーの関東大学対抗戦は、早くも終盤戦に突入。悲願の対抗戦優勝に向け、最早負けの許されない慶大であったが、伝統の「早慶戦」に敗れ、万事休す。4勝2敗1分(Aグループ4位)の成績で、今季の全日程を終えた。慶大の全国大学選手権(12月20日~)1回戦の相手は、12月8日に行われる抽選会で決定する。
▼立大戦
控え組活躍 総合力示す
【慶大54―0立大】
死闘を繰り広げた明大戦を挟み、レギュラーメンバーにケガ人続出の慶大。チームの「総合力」が問われる一戦となったが、FL大口(環4)、CTB仲宗根(総1)ら代わりのメンバーがグラウンドで躍動した。
試合開始直後から、フィジカル・テクニカルの両面で相手を圧倒。SO和田(政2)を中心としたワイドな攻めで、攻撃陣がトライを量産。同時に、試合前目標に掲げた「零封」も見事達成。次節の早大戦に向け、臨戦態勢は整った。
▼花崎 零封できたことは嬉しいが、セットプレー、ブレイクダウンなどでもっと上を目指さなければならない。日本一を目指しているのでまだまだ不十分。
▼早大戦
王者の牙城 崩しきれず
【慶大17―34早大】
「60分までは自分たちが思い描いていた通りのラグビーが出来ていた」(林雅人監督)慶大。しかし、終わってみれば「ダブルスコア」での敗戦となった。
前半1分、SO川本(総4)のPG成功で慶大は幸先良く先制。昨季の対抗戦の「呪縛」(40―0で完敗)を前半早々に解き放つと、その後は一気呵成に早大を攻め立てる。前半27分には、鮮やかな展開から最後はWTB出雲(総4)がインゴール左隅に飛び込みトライ。前半36分にも川本がPGを落ち着いて決め、11―10。会場に詰め掛けた慶大ファンのボルテージも最高潮に達する中、1点リードのまま前半を折り返す。
「手応えを感じた」(SH花崎主将、総4)前半。後半に入って早大に一時逆転を許すも、再逆転可能な雰囲気は漂っていた。だが、ひとつの些細なミスをきっかけに、慶大の思惑が音を立てて崩れ始める。後半19分に同点とした直後の後半20分、早大キックオフのボールの処理を慶大がミス。この流れから相手にトライを奪われ、試合の趨勢は決まった。後半32分には、早大WTB田中にサイドを蹂躙される屈辱的なトライを決められ、万事休す。少ないチャンスを確実に仕留める「プレーの精度の高さ」(林監督)、突き詰めると、早大との「個」の力の差が改めて浮き彫りとなった一戦であった。
▼川本 早大には、強さを超えた巧さがあった。ブレイクダウンの部分で特にそれを感じた。
▼成蹊大戦
11トライ圧勝 全国へ好感触
【慶大69―0成蹊大】