プロ野球ドラフト会議が先月22日に行われ、慶大野球部からは山本泰寛(環4)と横尾俊建(総4)がそれぞれ、読売ジャイアンツから5位、北海道日本ハムファイターズから6位で指名された。同じくプロ志望届を提出していた谷田成吾(商4)は指名されなかった。指名を受けた2人は同日、日吉キャンパス協生館で行われた記者会見に出席し、心境を語った。
(高野祐也)
***
まず会見場に姿を現したのは、5位指名を受けた山本だった。「今は実感がわかないが、これからプロでやっていくと思うともっと頑張らなくてはならない」と若干緊張した面持ちで話した。
山本は走攻守全てにおいて高い身体能力を活かしてプレーする遊撃手。本人も守備範囲の広さや肩の強さには自信を持っており、元プロ野球選手である大久保監督も「守りの面で言えばプロに入っても十分にやっていける」と評価するほど。広角に鋭い打球を飛ばす打撃も持ち味だ。
指名を受けたジャイアンツについては「スター選手が多くすごいチーム。慶應の先輩の高橋由伸氏の下でプレーできるのは非常に光栄に感じる」と語る。またジャイアンツには同じ遊撃手で侍ジャパンでも活躍する坂本勇人選手がおり、「走攻守三拍子揃ったすごいプレーヤー。同じポジションとして見習う点も多い」と同チームのスター選手からの技術習得に意欲を見せる。
山本に続いて会見場入りしたのは、6位指名を受けた横尾だ。「夢であったプロ野球の舞台に立てることになり、今でも実感がわかない」と山本同様に緊張を見せたものの、「(指名の)順位はどうでもいい。プロに入ってからが勝負」とすでに次なる舞台を見据えていた。
横尾は下級生の頃から慶大のクリーンナップを務め、通算13本塁打を誇る、六大学屈指の右の長距離砲だ。また通算64打点と、勝負強さも兼ね備える。
ファイターズの印象は「若い選手が多く起用されていて、自分にもチャンスがあると思う」とし、同チームに所属する中田翔選手については「話を聞いてみたい」とコメント。球界を代表するスラッガーから多くを吸収する意向がうかがえた。
大久保監督は「横尾の野球観、勝負勘、ふてぶてしさはまさにプロ向きの性格」と評価。横尾のプロでの活躍に太鼓判を押した。
プロでの目標について聞かれると山本は「まずは試合に出ること、将来的にはトリプルスリーを狙いたい」、横尾は「球界を代表するスラッガーになりたい」と話し、共に目指すものは大きい。プロの世界での両者の活躍が期待される
なお、今回のドラフト会議では、上位指名が確実視されていた谷田が指名漏れするという波乱もあった。谷田にはすでに複数の社会人野球チームからオファーが届いているといい、2年後にリベンジを果たす意向だ。
【三田祭講演会】鈴江奈々アナウンサーが登壇!【お申込はこちらから】