小雨の降る、人気の少ない夏休みの三田キャンパス。待ち合わせ場所の東門へ時刻の10分前に向かうと、そこにはすでに鮮やかなピンクのブラウスを着た長身の女性の姿が。信号機の方を見つめて私を待つ彼女こそ、今月のキャンパスアイドル、法学部政治学科2年の石里美奈さんだ。
石里さんの一番好きな時間は、ファーストフード店でアルバイトをしている時だ。接客、商品の取り締まり、調理を全てこなし、周りの人の行動を見て、お店を回す。職場では後輩に仕事の仕方を教える先輩である。なかでも大事だと思っていることは、クレームの対応だ。お客さんの笑顔は大切だが、一緒に働いている人も含め多くの人と様々なかたちで関わることで学べるものもある。
石里さんは2つのサークルにも所属する。三田華道会と国際会だ。中学校、高校では華道、茶道の部活に所属していた。「浴衣を着ていると、お茶を立てたくなります」となんとも奥ゆかしい一言。国際会では意識の高い仲間と、決められたテーマで討論をする。幅広い分野の勉強をする政治学科に所属している彼女にとって、さまざまな学部の人が集まるこのサークルでの討論はいい勉強になる。最近では、ウェブでの選挙や違法ダウンロードについてのディスカッションを行ったそうだ。法学部での勉強では国際政治と、宗教と政治の関係に興味があるという。
また、フランス語検定や秘書検定も取得済みで、現在はさらにファイナンシャルプランナーの資格取得にむけて勉強中だ。
夏休みは、高校の友達と再び集まって過ごしたとのこと。行事に共に一生懸命に取り組んだ仲間の存在は今でも大きい。
国際問題に関心を持ち、外国語も堪能な彼女の趣味は、洋楽や洋画。洋楽は1970年代後半から1980年代前半のもの、特にQueenなどが好きだという。おすすめの映画をきくと、ミュージカル映画の傑作『雨に唄えば』だと教えてくれた。彼女の自分の可能性を広げる姿に心打たれたのか、自分も雨に唄いたくなり、帰りにはレンタルビデオ屋に駆け込んでしまった。
(ひつまぶっしー)