第32回京王電鉄杯が先月12日から19日にかけて行われた。慶大新チームが1部相手にどれだけ通用するか試す絶好の機会となった。結果として1部リーグのチームとの壁を感じることとなったが、慶大らしい堅守速攻を体現し流れを掴む場面も多く見られた。しかし多くの課題も明らかになり、次の関東大学バスケットボール選手権で勝ち上がるには奮起が欠かせない。(佐久間玲奈・島村成・平沼絵美・山下菜生)
青学大戦 先月12日 ●44―67
強豪相手に黒星スタート
大会1日目、初戦の相手は強豪青山学院大学。
スタメンは、大本(環4)、黒木(環4)、真木(環4)、後藤(環3)、木村(環2)。
第1Q、青学の固いディフェンスに阻まれ、開始後4分で得点は0。後藤(環3)が3Pを決めるも流れを掴めず8―19で第1Q終了。
第2Qでは、ファールやトラベリングなど、慶大のミスが目立ち、青学大が圧倒的優勢に立つ。このQを12―35で終え後半戦へ向かう。
続く後半第3Qでは、大本(環4)らの積極的な攻めにより相手のミスを誘発し得点を稼いだ。
第4Qでは、サワ(環2)や堂本(環2)を投入。サワのアシストにより慶大は着実に得点するも、青学のスピードあるプレーに太刀打ちできず44―67で試合終了。今大会は黒星スタートとなった。
専大戦 先月12日 ●76―81
得点伸び悩み一歩届かず
第2戦の相手は専大。試合は一進一退の攻防が続いたが、76―81で慶大は一歩及ばず破れた。
序盤から、専大にペースを握られる苦しい展開が続く。第1Q、慶大はなかなかシュートが決まらず、14―21と大きくリードを許してしまう。
第2Qでは、ベンチから投入された桑原(経4)が流れを引き寄せ、サワ(環2)や大元(環4)らの活躍で、差を縮め、36―40で前半終了。
後半に入り、前半の流れに乗れず専大に連続得点を決められてしまう。黒木(環4)の好プレーがあったものの、、57―64と点差を広げられてしまう。
第4Qでは、サワや黒木らによるインサイドからの攻めで、得点を重ねるが、スコアが思うように伸びず、結果76―81で専大に破れた。
試合後、黒木は「簡単なパスミスやリバウンドを取りきれなかったのが今回の敗因」と悔しさを見せた。
明大戦 先月18日 ○76-71
堅守武器に大会初勝利
前2試合の屈辱を果たしたい慶大。長身の選手を多く抱える明大に負けないディフェンスで健闘し、76―71で京王電鉄杯初勝利を収めた。
第1Q、開始2分で大元(環4)、山崎(環4)が7得点をあげ先制するものの、その後明大の猛攻撃にあい得点差を詰められてしまう。続く第2Qでも明大ペースに飲み込まれ苦戦するが、真木(環4)のバスケットカウントが功を奏し30―34で前半を折り返す。
第3Qでは立ち上がりで大元が3Pシュートを決めたほか、サワ(環2)が8得点を上げ、縮まった点差を広げた。
最終Qでも幾度と明大の鋭いオフェンスに苦しめられたが、持ち前の堅守を徹底し76―71で逃げ切り。勝利を掴んだ。
日大戦 先月18日 ●65-91
ペース掴めず苦い敗戦
直前の明大戦で勝利を収めた慶大。連勝を掴みとりたいところだが、日大のペースを覆すことができず、65―91で敗北を喫した。
序盤、山崎(環4)が連続で得点を決めるが、中盤から日大の激しいオフェンスに苦しむ展開となった。第1Qは真木(環4)のブザービーターで、苦しみながらもリードを守ったまま終える。
続く第2Qでは木村(環2)が長身を生かしたディフェンスで奮闘するものの、ここで日大の得点力が爆発し、わずかにリードを許してしまう。
後半は日大の流れに飲み込まれ、得点を重ねることができない。シュートがなかなか決まらない苦しい時間が続き、大量に得点差を残したまま試合終了。苦しい結果となった。
東大戦 先月19日 ○80-56
後半に追い上げ大差で快勝
最終戦の相手は東京大学。今大会2つ目の白星を挙げた慶大は新チームで迎える今季2回目の大会であったが、チーム一人一人が次戦への課題と目標を見つける機会となったはずだ。
スタメンは中島(環4)、清家(経4)、桑原(経4)、堂本(商2)、木村(環2)。
第1Q、木村、堂本を中心にゴール下で粘りを見せる。バスケットカウントなどで得点を重ねるも、攻守両面でミスが目立ち、なかなか自分たちのペースに持ち込めない。18―14と僅差のリードで第2Qへ。
第2Q、清家がこのQ9得点とチームを牽引。しかし東大はアウトサイドが勢いを見せ、試合は拮抗。35―30で前半終了。
続く後半は、途中出場の原(法2)、加藤(法2)らのシュートも決まり勢いを取り戻す慶大。ディフェンス、リバウンドで持ち味を発揮し、最終Qを80―56で終え、東大相手に快勝した。