4年間の思いを胸にプロへ
攻撃力と将来性を武器に、日本バレーボール界の名門サントリーサンバーズへ入団した体育会バレーボール部の昨年度主将、柳田将洋選手。小学1年生から続けているバレーボールは、人生の一部分であり、バレーボールのない生活は考えられない。
「有名なチームなので憧れも強かった。入団をアプローチされ、嬉しかったし、このチャンスをふいにするのはもったいない。チャレンジして、もう一つ上のステージでバレーボールをやってみたいという思いがあった」とサンバーズへの入団経緯を語る。
慶大入学当初は、バレーボールより学問に重きを置き、SFCで自分が学びたいことをゼロから見つけたいと考えていた。しかし、部員達の熱意や前向きな姿勢により、バレーボールへの思いが再燃。4年時には、周囲のサポートを受けながら、主将を務め上げた。慶大バレーボール部での4年間で得たものは様々な繋がりだ。「試合を見に来てくれるOBの客観的な意見や価値観は財産、経験になった」と語る。
今年2月下旬からはサンバーズの練習に同行。チームの拠点である大阪の寮に住み、トレーニング設備の整った環境で毎日の練習に励んでいる。「大学時代とは全てが違う。年の差も大きく、色々なプレーヤーがいて毎日が良い刺激になっている。そうした中で、慶應で積み重ねてきた僕のバレーボールの財産が活きている。大学時代に色々と試行錯誤してきたから、自分がどういうバレーボールをしたいかを伝えたり、サンバーズのやり方を聞いたりといったコミュニケーションが円滑に進む」。
今後はサンバーズのスタメンでプレーをするという目標を掲げながら、全日本も意識している。全日本には昨年、初召集され活躍を見せた。「他の選手に比べたら、全日本でバレーボールをしたいと本気で思い始めたのはつい最近。しかしその気持ちは本気。仲間は枠を争うライバルになるが、互いに切磋琢磨しながら頑張っていく。いずれは全日本のメンバーとして、海外遠征などの経験を積んでいきたい」と意気込んだ。
塾生に対しては、「様々な体育会に目を向けてほしい」と語る。彼自身も隣で練習しているバスケットボール部を見てモチベーションを上げることもあった。「元気や勇気をもらえるので、ぜひ体育会の試合に足を運んでみてほしい」と語った。
いずれ日本のバレーボール界を牽引するであろう柳田選手。慶應義塾の誇るべき存在として、今後の活躍が期待される。
(増田絢香)