第79回早慶アイスホッケー定期戦が先月17日、東伏見ダイドードリンコアイスアリーナで行われた。現役戦の前にはOB戦と高校戦が行われ、いずれも引き分けに終わった。試合は2-10と大差をつけられての敗北となり、年度内最後の試合で有終の美を飾ることはできなかった。 (八木理志)
堅守から幸先良く先制
第1ピリオドは初めから早大に押されるが、GK落合(政4)の堅守により、得点を与えない。ピリオド中、相手の反則により数的優位に立つことができるパワープレーが両チームともに見受けられたが、両者ともこのチャンスをものにすることができず膠着状態が続く。すると終了2分前、早大のパワープレーを抑えた直後にFW大久保(経1)がFW鈴木(環3)からのアシストでゴールを決め先制。このまま1-0でピリオドを終える。
早大の猛攻逆転される
第2ピリオドも早稲田の猛攻は続き、押される時間が続く。そして開始6分、隙を突かれて早稲田に同点に追いつかれると終了5分前までに立て続けにゴールを許し、1-4としてしまう。このままでは終われない慶大は早大の4点目の直後にFW金村(政3)がゴールを決め2-4とする。しかしその直後に得点を決められ、さらにピリオド終了直前に慶大のパワープレイ中に失点を許し、2-6でこのピリオドを終えた。
攻め切れず点差拡大
キャプテンのFW山本(環4)は「序盤に守り、第3ピリオドから攻撃をしかけていくプレーが慶大アイスホッケーの持ち味」と語ったが、第3ピリオドに入っても攻撃の手を緩めない早大の速さのあるプレーについていけず、失点を重ねてしまう。攻撃のチャンスをつかめない慶大は徐々にディフェンスの乱れが見え始め、早大のFWによる猛攻をかわすことができずに強烈なシュートを決められ、得点を許す。結局このピリオドは無得点となり、2-10で試合を終えた。
試合後インタビュー
GK落合俊(政4)
「勝ちにこだわらず、しっかりプレーをした先に勝利があると信じプレーをしたがこのような結果となり残念に思う。技術面で反省すべき点はあったが、今季はリーグ戦で昨年より良い成績を収めるなど大きな収穫もあった。しかしインカレや早慶戦などの一発勝負で勝ち切ることができなかった。後輩たちにはこのような時に勝てるプレーをしてほしい」
FW東内陽祐(経4)
「普段通りのプレーをするというのがチームとしての作戦だったが、早稲田を抑えることができなかった。結果を出してこそだと思い、AC(アシスタント・キャプテン)として1年間プレーしてきただけに不甲斐ない結果となってしまった。後輩たちにはとにかく結果を出してほしい」
FW山本統哉(環4)
「悔しいの一言。アイスホッケーは小さいころからやっていて、結果を出すことで応援してくれる方々に感謝を示したかったができなかった。反則が多く自分で自分の首を絞めてしまったのが敗因。キャプテンとしてはこの1年間、プレーヤーである前にひとりの人間であるという意識をチームのメンバーに持たせ、個々人の人間性を高めることをやってきた。やり残したことはなく、後輩たちには頑張ってほしいし、同時に自分に付いてきてくれた同期には感謝の一言しかない」