全国大学ラグビー選手権大会でプールCの慶大は中大、京産大に大差をつけて勝利する。準決勝進出をかけた流経大戦では、後半終了間際にSO矢川(環3)がペナルティーゴールを決め、2年連続で進出を決める。準決勝では昨年敗北した帝京大と再び対戦し、前半1トライで一矢報いるも後半に帝京大の猛攻を浴び大差で敗北を喫す。またしても準決勝敗退となり、残すは日本選手権のみとなった。 (高畑里佳子・増田絢香・松本菜穂子)
【中大戦】先月14日 ○34-14 連続トライで 流れ呼ぶ
試合開始からすぐに、森川(環4)がトライを決める。そのまま勢いに乗るかと思われたが、20分過ぎから流れが中大へと傾く。立て続けでトライを奪われ、逆転される。しかし、前半終了間際、副将の青木(商4)が中大の守りに屈せずトライを決め、同点になったところで前半を終える。
強い攻めの姿勢を見せる慶大は、後半に得点を重ねる。青木、神谷(総4)がトライを決め、慶大のペースを作る。矢川(環3)のドロップキックも成功し、中大に得点の機会を与えぬまま試合を進めていく。最後に古岡(法4)がトライを決め、慶大が大差をつけて勝利を飾った。
【京都産業大戦】先月21日 ○52-21 初先発吉迫が トライ決め躍動
開始8分、相手に先制を許し追う展開になる。しかし前半13分、WTB吉迫(商2)が相手の守りを受けながらも走り抜き、トライを決め逆転する。20分には、LO白子(商4)、PR青木(商4)と繋いだボールをCTB川原(環4)がトライ。前半を28―14で終える。
後半は開始2分に、吉迫がトライ。その後、相手選手の速い走りを受ける場面があったが、守り抜いた。29分、相手のゴールライン際でのスクラムから得点を許すも、36分に白子がトライを決め、試合を決定づけた。
和田監督は「バックスが活躍していた」と勝因を振り返る。初先発ながらも、この日チーム最多となる3トライを決めた吉迫について、「流れを取り戻してくれたのが嬉しかった」と語った。
【流経大戦】先月27日 ○27-24 追い上げかわし 準決勝進出
試合開始5分、吉田(総4)の先制トライで慶大が試合を有利に運んだ。その後相次いで2トライを決め、前半は17―7で折り返す。
後半は流経大の攻撃を鋭いタックルで反則を誘い、12分に川原(環4)がトライを決め、点差を17点まで広げる。しかし流経大の外国人選手のスピードに圧倒され始めると、一気に3トライを決められ、後半26分には24―24と同点まで追い上げられる。しかし後半36分、ハーフラインを過ぎたところでペナルティーを得た慶大はPKを選択。これを成功させ3点を奪取。差を守りきり、慶大は27―24で勝利し、準決勝進出を決める。
試合後、和田監督は「走りで勝とうと思っていたが、外国人選手が強かった」と振り返った。
【帝京大戦】今月2日 ●10-53 前半奮闘も 後半力尽きる
準決勝は、強豪帝京大との対戦。開始10分まで慶大は鋭いタックルと相手のスクラムに屈せず、両者互角の展開が続く。前半14分、帝京大にトライを奪われる。しかし3分後に青井(商1)がPGを決め、帝京大相手に今季初得点をあげる。その後、一気に2トライを決められ、差が大きく開く。巻き返しを図りたい慶大は前半31分、森川(環4)が一瞬の隙を見逃さず、帝京大相手に今季初トライ。前半を10―26で終える。
迎えた後半、開始15分まで、帝京大のカウンター攻撃を抑える形で攻め込み、トライかと思われたが、レフリーにトライとは認められず惜しくも得点を逃す。その後帝京大が勢いに乗って5トライを決め、10―53で試合を終えた。