カウンターでの決定力に不安あり
東国大戦で今季初黒星を喫した慶大は続く早大戦でも敗れ、2連敗。しかし、その後の3試合では、首位の順大を撃破するなど2勝1分けの成績を収め、不調から脱した。慶大は前期リーグ戦残り1試合となった時点で勝ち点18の5位につけている。しかし、全体的に得点数が少なく、決定力不足の目立つ試合が多かった。 (木下俊亮・井口聡一郎)
***
早大戦 先月6日 ●0―2 今季初の早慶戦 持ち味出せず
前半から早大に押し込まれる展開が続いた慶大。前半こそ無失点で折り返したものの、後半20分に先制される。後半28分にFW平戸(法4)を投入し、攻勢に出る。FW山本(政2)、FW加瀬澤(総2)らが決定的なシュートを放つも、早大GKに阻まれ、得点を奪うことができない。逆に87分、早大のカウンターから2点目を失い、そのまま試合終了。今季初めての早慶戦は2―0の完封負けに終わった。
シュート数も早大の13本に対し、慶大は4本。攻撃への積極性をうまく発揮できない試合だった。
順大戦 先月10日 ○1―0 後半に攻勢 貴重な勝ち点
前節で首位に立った順大を迎えての試合。前半の拙攻から一転し、後半のテンポの良い攻撃で一点を守りきった慶大が勝利。貴重な勝ち点3を手にした。
前半は、順大が完全に主導権を握り、慶大ゴールを脅かす。慶大は、再三のピンチを辛くも凌ぎきり、後半へと折り返す。
後半、右サイドを起点としたリズミカルな攻撃から徐々にペースを掴んだ慶大は、後半27分、セットプレーから途中交代の山田が合わせ、一点を先制。これが決勝点となり試合終了。慶大は連敗を2でストップさせた。
流大戦 先月18日 △0―0 守り固めドロー 課題は決定力
これまでの戦いと同様に、序盤から守りを固めた慶大。流経大の鋭い攻撃をシャットアウトし、カウンターから得点機を伺うが、慶大も流経大攻撃陣を崩すことができず試合はこう着状態が続く。
須田監督は後半18分にFW山本(政2)、後半26分にFW加瀬澤(総2)を投入し、状況の打開を図る。すると試合終盤、徐々に慶大が流経大ゴールを脅かしていく。しかし、最後まで流大ゴールを割ることはできず、決定力に不安を残す結果に終わった。
試合後、須田監督は、「格上相手ということだったので無失点で終われたのはよかった。しかし、うちにもう少し決定力があればなとも思った」と語った。
駒大戦 先月24日 ○2―0 弾みつける勝利 攻守かみ合う
前期最終節を前に勝ち点を伸ばしたい慶大は、今季低調の駒大との対戦。試合は、前半にテンポ良く得点を決めた慶大が快勝した。
前半開始直後の4分に、MF増田がゴール前のこぼれ球を落ち着いて決めると、その後は慶大が主導権を握る時間が続く。前半33分には、増田が今試合2点目のゴールを奪うと、試合は完全に慶大ペースとなる。
後半、度々決定的なピンチに見舞われるも、守備陣が体を張った守りを見せ、2点のリードを守りきり勝利を収めた。攻守がかみ合った慶大。カップ戦を前に、弾みをつける貴重な勝ち点3を得た。