大事なのは、「楽しい」と思う気持ち
2005年に結成し、その翌年デビューを果たしたエイベックスのユニット、moumoon。資生堂のCMソングに「Sunshine Girl」や「Chu Chu」が起用されるなど、今活躍するアーティストだ。フランス語のmou(やわらかい)と英語のmoon(月)というユニット名の通り、ボーカル・YUKAさんの声と楽曲担当・柾晃佑さんのアレンジのきいた印象的な曲が、これまで多く人を魅了してきた。
YUKAさんは慶應大学文学部美学美術史専攻で学んだ塾員の一人。柾さんも青山学院大学の理工学部で大学時代を過ごしたのち、アーティストとして活躍してきた。今回はそんな2人の学生時代のお話や現在の音楽活動、また新入生・塾生へのメッセージを伺った。
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YUKAさんは高校時代に1年間アメリカに留学していた。帰国後は所属していたチアリーディング部を辞めてしまったため、自分がこれから何をしていこうかわからなくなった時期があったという。しかしある時自分が歌っている姿を夢で見てから、「歌いたい」という気持ちが大きくなった。そこから思い切ってボーカルスクールのオーディションを受けにいったのが、YUKAさんが音楽を始めたきっかけだという。
大学に入学したあとも音楽に専念してきたYUKAさん。学業との両立などに苦労し、音楽に対する自分の気持ちがぶれそうになることもあった。しかし音楽を作ることを「楽しい」と思う気持ちを大事にして、今まで活動を続けてきた。「とにかく思い切って行動してみてよかったです」と学生時代を振り返る。
柾さんも大学時代、「自分が将来なにをしたいか」がはっきりしていなかったという。周りの同級生が就職活動をし始めてから、「自分のやりたいことはこれじゃない」と腹をくくり、趣味である音楽を続けることに決めた。その後YUKAさんと出会い、自分の作った曲とYUKAさんの声がマッチしてから、音楽をつくることをますます面白いと感じたという。進学や就職など将来におけるさまざまな選択肢が出てくる学生時代だが、そんな大きな分岐点と向き合えて良かったと2人は話す。
春から慶應に入学する新入生、また塾生に向けて、YUKAさんは「とにかく純粋に楽しんでほしい。自分の興味あること、好きなことをどんどん追及することが大切です。行動あるのみ!」。柾さんは「地方出身の自分は、当時大学生という新しい生活にわくわくしました。将来に繋がるかはわからなくてもいいから、バイトでもサークルでも好きなことを自由にやるのが一番ですね」というメッセージを残してくれた。これからの学生生活で自分の好きなことにどう取り組くんでいくか、その大切さを2人から知ることが出来た。
(藤浦理緒)
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moumoonプロフィール
エイベックスグループ所属。2004年夏、友人を介して出会い2005年に結成。2006年7月26日に限定シングル「Flowers/pride」でインディーズデビューする。近年は海外からの人気も高く、9月には自身初となる海外ライブ(Tokyo Crazy Kawaii Paris@France)へ出演を果たした。