戦略性が勝負を制す
スポールブールというスポーツをご存じだろうか。目標球(ビュット)に向かって金属製のボールを転がし、自分のボールを相手のボールよりもビュットに近づけたり、直接相手のボールにぶつけてビュットから遠ざけたりして得点を競う、カーリングに似たスポーツである。「世界最古の球技」と言われており、発祥地のヨーロッパでは、スポールブール専用のコートがある公園が多く、広く浸透している。
一方、日本での知名度はそれほど高くない。しかし、スポールブールの日本での普及に努めている森川寛信さんは「投げるボールの配置が勝敗の重要な要素を占めているという、チェスや将棋に似た戦略性のあるスポーツ。日本人には向いているのではないか」と話す。また、「試合中、対戦相手との距離が近く、試合を通じていろいろな人と関わりを持てる」という点もスポールブールの面白さだと語る。
Facebookで現在、日本代表を募集している。「どんな歳からでも世界を舞台に戦えること」は、サッカーなどのメジャースポーツにはないスポールブールならではの魅力だという。だからこそ、「スポールブールを通じて、国際的な視野を持った人間育成にもつながるのではないか」と、スポールブールの可能性についても言及した。
オリンピック種目の候補にも挙がっているというスポールブール。これからの日本での普及と発展が期待される。