六月二十九日、第五十六回早慶サッカー定期戦が国立競技場で行われた。前期リーグ戦では、早大に2―1で勝利を収めた慶大であったが、この試合では早大に主導権を握られ、見せ場なく完敗。FW大河淳のあげた一点を勝利に結びつけることができなかった。この結果、早慶サッカー定期戦の通算成績は、慶大の 11勝28敗17分となった。

▼慶大1―2早大
▽得点者
【慶大】大河淳
【早大】徳永 松橋

 雨上がりの国立競技場。五十六回目を迎えた早慶サッカー定期戦。九千人を超す観衆の前で、両チームとも勢いのあるプレーを展開したが、今回は早大の強さが際立つ結果となった。
 試合は序盤から、アテネ五輪代表のMF徳永率いる早大が攻撃を仕掛け、慶大が守るというプレーが続く。早大は前半11分、FW矢島があげたクロスを徳永があわせ、先制点を奪う。攻め続ける相手に負けず、慶大は少ないチャンスながらも積極的にゴールを狙う。そして前半25分、混戦からFW大河淳(商1)がゴールを決め同点。その後は両チームとも決め手を欠き、ともに1失点ずつで前半を終えた。
 1―1で迎えた後半、早大は開始20分間で7本ものシュートを放ち、猛攻撃を仕掛ける。対する慶大も、昨年度早慶サッカーのMVPであるGK前川のファインセーブで幾多のピンチを防ぐ。しかし、このまま試合終了かと思われた後半43分、早大FW松橋が徳永からのスルーパスを冷静に流し込み、慶大はついに勝ち越しを許してしまう。慶大も、最後まで諦めずにゴールを目指すが、無情にもタイムアップ。2―1と、点差こそ1点差ながら、内容的には早大の完勝ともいえる勝利で、今年度の定期戦は幕を閉じた。
 試合終了後、塾ソッカー部・須田監督は、「(強豪選手のそろう早大相手に)慶大の選手はよく頑張った。パス回しをうまくし、フィジカル・メンタルの両面を鍛え、リーグ戦につなげていく」と前向きなコメント。
 主将の松井選手(環4)も、「全員が力を発揮できたと思う。夏までに守備やサイド攻撃などの足りない部分を補いたい。リーグ戦では(早大に)この借りを返す」と今後の抱負を語った。
 塾ソッカー部の後期リーグでの活躍に期待したい。