大学生活の新しい1年が始まった。なにか新しいことを始めてみたいという塾生も多いのではないか。そこで、気軽に取れる資格を紹介する。

まずは秘書検定。実務技能検定協会が主催し、年間受験者数は約18万人におよび、今までの受験者数は700万人を超える。2月・6月・11月と年3回実施されている。試験では、社会人としてどういう心構えや人柄がよいかを問う「必要とされる資質」、越権行為などを扱った「職務知識」。また会社概要の用語などを学ぶ「一般知識」、電話応対や言葉使いを学ぶ「マナー・接遇」。そして郵便物の処理、スケジュール管理の仕方を扱った「技能」という5つの分野が問われる。

秘書検定1級を取得し、今では秘書検定の面接官を務める杉本さんによると「勉強期間は1、2か月。勉強方法は、検定協会から出ている過去問題を解くこと。自分の興味のある分野から勉強してみるとよい」という。また、準1級と1級で課される面接では、感じの良さや笑顔、キチンと丁寧であるかが着眼点になる。知識をしっかり理解していて、当たり前のことができているということを面接で表現することがポイントだ。

受験者の傾向は、今までは就活直前の人が多かったが、最近は、大学1、2年生から始める人も多い。また、女性が受けるものというイメージが強かったが、最近は男性の受験者も増えている。

電話応対や会議の運営の仕方など社会人としての基礎知識を幅広く学べ、社会に出てからも上司などから「基本的なことを知っている人なのだ」と評価してもらえる秘書検定。持っていて損のない資格だ。

ほかにも、世界遺産アカデミーが主催する世界遺産検定は2006年に始まって以来、約6万人が受検し、3万人以上が認定されている。受験で培った世界史や日本史の知識を使いながら勉強できるので、新1年生におすすめだ。

第二外国語として学習した言語の検定を受験する人も多い。フランス語教育振興協会主催の仏検をはじめ、独検や中検といったさまざまな語学検定がある。就活でも語学を怠らなかったというアピールになるほか、せっかくの第二外国語を無駄にしないためにも挑戦する価値はありそうだ。

秘書検定2級を始め、さまざまな資格を持っている塾生のNさんは「自己顕示のためではなく、自分の品質の証明として、楽しみながら勉強してほしい」とエールを送ってくれた。

ここに挙げた資格はどれも気軽に取れるものばかり。この機会にぜひ挑戦してみてはどうだろうか。(増田絢香)