SFCには、SFCについて大きなニュースから細かなニュースまで、様々な情報を提供しているメディア団体が存在する。その名も「SFC CLIP」だ。今回はSFC CLIPの編集長である、伊藤可久さん(環3)にお話を伺った。
この団体は2001年4月ごろに、当時の中島洋研究会に所属する学生たちの考えから生まれた。その後、中島教授が退官してからも、SFC CLIPとして学生が後を継いで続いている。研究会の有志が募って始まったので、今日までサークルや学生団体といった形式をとらない団体として存在してきたのである。
活動内容は、毎週金曜日までに集めたニュース記事をウェブにアップし、卒業生などを含む3000人ものメールマガジン購読者に送るというもの。SFC CLIPに所属する多くの学生が任意でメーリングリストで情報を送り、採用されたものを実際に取材などして記事にしていくのである。最近では浅野史郎教授に動画を使った取材を行うなど、新しい試みもある。正確性を追求するためにも、できあがった記事は一度メーリングリストに流し、間違っている箇所や誤字脱字がある箇所を指摘するそうだ。また、もしウェブに更新した記事に間違いがあっても、コメントを投稿してもらう欄に、読者が間違いを指摘してくれることがあり、本文はそのままの状態にし、コメント欄に訂正を報告するそうだ。
あくまでも任意で情報を提供する形なので、配信するニュースの量にはこだわらないという。しかしSFC CLIPにはOBが多数存在し、今でも情報を提供しており、様々な人物の紹介をしてくれるなど、団体運営に大きな力となってくれている。また、活動をしない期間はなく、普段学生がSFCに行く機会のない夏休みや冬休みにおいても2週間に1度の配信体制をとることで、学生にとって有益な情報を提供できると伊藤さんは言う。
メディア団体であるにもかかわらず、所属する学生でメディアを志望する人はごくわずかだという。それぞれが一人の学生という立場で、これは知っておきたいということや、これは大声をだしてみんなに伝えたいということを、なかなか伝えることができる媒体がSFCには無いことから、SFC CLIPに集まって伝えられるようになった。インターネットを頻繁に使う学生がいる環境の中で、単純で有益な情報を提供していくことはとてもやりやすく、学生にSFC CLIPのニュースが役に立ちましたと言われたときが何より嬉しいという。
最後に伊藤さんは「淡々と、ペースを崩すことなく情報を提供していければ良い」とコメントした。
(香取了)
◆関連リンク
SFC CLIP
(参考) 紙の新聞をSFCに置くということ