2月といえばバレンタインがある。遠い地に住む愛する彼に、単身赴任中の父親へ感謝とともに、昔の同級生へ変わらない友情を。さまざまな形の「愛」が行き交う日に、いつもあげているチョコレートと少し違ったプレゼントはいかがだろうか。
開けばあまいメッセージ
株式会社アイオンラインが提供するのは「マシュマロ電報」というサービスだ。一見して電報とはわからないおしゃれな箱を開けてみると、可愛らしいマシュマロにメッセージがプリントされている。マシュマロにプリントできる15文字とは別に、最大60文字のメッセージを送ることもできる。限られた文字数で思いを伝えるもどかしさが電報にはある。
「世田谷 文の菓」は、マシュマロ電報のあとで、もともと「日本ロイヤルガストロ倶楽部」というブランドでお菓子に文字や絵をプリントするサービスを提供していた。その技術を応用できないかと考え、たどり着いたのがこのマシュマロ電報だ。美味しいものがあふれる今だからこそ、プラスアルファが問われる。そこで、「印刷が綺麗にできるマシュマロ文字をプリントした商品を提供できないだろうか」と取締役の金成飛佳さんは考えた。そして思いついたのが、メッセージを伝えることに特化した電報だったという。
押し花電報を皮切りに、電報もぬいぐるみや風船などがつけられるようになってきている。ぬいぐるみやプリザーブドフラワーが主流となっている今、それらが重複して送られてきてしまうこともあるだろう。そこで「消えもの」であるマシュマロを付けることは目新しさにもつながる上に、送り主や受け取り先も気兼ねなくやり取りできる。
また、アイオンラインは通信販売事業を展開している会社であるため、電報という目的の限られたツールが逆に強みを発揮した。店舗販売では目を引く商品とは言えないが、電報を必要として検索している顧客に対してはその魅力をいかんなく発揮する。
先ほど紹介した「世田谷 文の菓でも、どら焼きやカステラ、クッキーにメッセージなどをプリントできる。その中には、ハート型のどら焼きに顔がプリントされているものがある。思わず笑みの溢れるような愛らしい見た目だ。
普段会えない相手なら一層印象に残るプレゼントをあげたいものだ。LINEやTwitterで簡単に連絡できる今だが、あえて古風な手段を使ってみるのも素敵なことだろう。可愛らしい見た目と、自分だけのメッセージ。そんな要望をきっと叶えてくれるに違いない。 (向井美月)