1部リーグ昇格を目標に掲げる慶大は、開幕から無傷の6連勝という快進撃を続けている。センター本橋(環4)を怪我で欠き、身長差という問題が明確になるも、粘り強いディフェンスで接戦を制してきた。課題であったシュート率も非常に安定してきており、リーグ単独首位を駆ける慶大。入れ替え戦、インカレ出場が見込まれてきた。(森俊貴・中澤元)
東洋大戦 ○72―65 猛追かわし白星飾る
第89回関東大学バスケットボールリーグが開幕した。昨季の二の舞にならないためにも絶対に落とすことの出来ない初戦。昨季も相性が良かった東洋大相手に苦しみながらも、72―65で開幕戦を勝利で飾った。
第1Q、慶大は流れを掴みたいところであったが、点を奪えず、13―16で終える。第2Qに入ると、徐々に動きの固さがとれ、大元(環2)の連続3Pシュートなどが光り39―26で前半を折り返す。
後半に入ると、突如、シュートタッチに苦しみ、4点差まで詰め寄られる。しかし、ここで慌てることがなかった慶大は、伊藤(環3)の3Pシュートで相手の勢いを止め、59―51で最終Qを迎える。最終Q、相手のオフェンスに対応しきれず、点差を詰め寄られたが、ファウルゲームでフリースローを決めて相手をかわし、72―65で接戦をものにした。
江戸川大戦 ○99―80 スタイル貫き快勝収める
秋季リーグ戦の初戦を白星で飾り、このまま流れに乗りたい慶大は江戸川大と対戦した。前半は江戸川大の3Pシュートに苦しめられるものの、後半はディフェンス主体の慶大らしさを取り戻し、99―80で快勝した。
慶大ボールでゲームがスタートすると、序盤から慶大は得点を量産する。伊藤(環3)のドライブが光り、33―25と慶大が流れを引き寄せつつ第1Qを終える。
しかし第2Qに入ると慶大の勢いは突然失速した。リバウンドを支配された慶大は攻撃のチャンスが減っていき、江戸川大の猛攻に遭う。ついに逆転を許した慶大は43―49の6点ビハインドで前半を終える。
苦しい試合展開を強いられ、自分たちのペースを取り戻したい慶大は高身長でミドルシュートに定評のある権田(政3)を投入。これが功を奏し、巻き返しに成功した。伊藤、矢嶋(総4)らの3Pシュートもあり、第3Q終盤には逆転。完全に試合の主導権を奪い返した慶大はその後も安定感のあるプレーを見せ、99―80で江戸川大に勝利した。
試合後、逆転3Pシュートを決めた矢嶋は「前半は我慢して、後半は自分たちの堅守速攻のスタイルで勝てたことが嬉しい」と語った。
日体大戦 ○84―78 接戦制し雪辱果たす
リーグ戦をここまで2連勝と波にのる慶大は、2年前に敗戦し2部降格のきっかけとなった日体大相手に、84―78と粘り勝ちを収めた。
試合開始早々、上背のない慶大は日体大を相手にリバウンドで奮闘する。得点こそ伸びないものの16―15で第1Qを終える。第2Qもシーソーゲームは変わらず、一時は逆転を許すも、伊藤(環3)の3Pシュートで35―32とリードを奪って、前半を折り返す。
後半に入って、慶大はいつも苦しむ出だしで素晴らしいパフォーマンスを見せ、連続10得点とリードを広げる。ここで試合を決めたかったものの、相手の連続得点から逆転を許し、58―62で第3Qを終える。最終Q、権田(政3)が序盤に速攻、終盤にはスティールからフリースローを奪い、試合を決めた。1部から降格してきた実力のある相手に、84―78と接戦を制した。
駒大戦 ○99―70 スティール量産大量得点
3年ぶりの開幕3連勝を遂げて調子をあげている慶大。第4試合となる駒大戦も安定した試合展開を見せ、99―70で駒大を下した。慶大は序盤から激しいプレスをかけていき駒大を圧倒する。さらにスティールを量産し、着実に得点。対する駒大も積極的にディフェンスを仕掛け、ファールに苦しめられる場面もあったが、42―32で前半を折り返す。
後半に入っても慶大の勢いは止まらず駒大を追い詰めていく。この日24得点12スティール8リバウンドと大活躍をみせる伊藤(環3)を中心に全員が得点を重ねる。第4Q終盤には清家(経2)が交代で登場。粘りのあるディフェンスを見せ、試合終了間際には蛯名(法4)のロングパスからシュートを決め、慶大ベンチを湧かせた。交代で出場した選手たちも活躍を見せ、チーム全体が機能した。
攻守にわたり終始圧倒した慶大は99―70で駒大を下した。開幕から4連勝を挙げて破竹の快進撃を見せている慶大。佐々木HCは「ディフェンスが良くなってきた。来週の日大戦、法大戦も負けない」と意気込み、これからの試合に自信をのぞかせた。
法大戦 ○87―76 全員バスケ「強い」慶應
リーグ戦開幕4連勝と波に乗る慶大は、開幕5連勝へ向けて、昨季のリーグ戦で2敗を喫した法大と対戦。試合は第2Qで法大を突き放し、リードを保った慶大が87―76で勝利。開幕戦から負けなしで「強い」慶大がリーグ前半戦で好調を維持している。
前半開始から互いに点を取り合うも、慶大はディフェンスが噛み合わず、一時は二桁差をつけられてしまう。しかし、権田(政3)の活躍で点差を縮め、23―24で第1Qを終える。第2Qに入って、インサイド陣の奮闘と矢嶋(総4)の得点で相手を突き放し、前半を45―34で終える。
前半のリードを広げたい慶大だったが、ミスから相手に得点を許し、65―55で最終Qを迎える。第4Qは序盤、法大ペースかと思われたが、伊藤(環3)が相手の厳しいディフェンスに対しても怯まず3Pシュートを沈め、差を縮めさせない。さらに、洛南高校出身のルーキー西戸(環1)が冷静なオフェンスでチームを盛り上げ、同高校出身の先輩である大元(環2)も個人技で得点を奪い、勝利を引き寄せた。結果、87―76で慶大が白星を挙げ、今季リーグ戦無傷の5連勝を飾った。
日大戦 ○73―67 格上相手に大きな1勝
秋季リーグ6試合目は、開幕5勝同士の慶大と日大の大一番となった。高身長の選手が揃う日大を相手に、得意の堅守速攻で得点を重ねた慶大が73―67で接戦を制した。
慶大は序盤から上背で勝る日大にリバウンドを支配され、思い通りにプレイをさせてもらえない。相手のチェックに苦しんでシュート率が落ち、11―21の10点ビハインドで第1Qを終える。
だが、第2Qに入ると慶大のオールコートプレスが機能しはじめる。伊藤(環3)の連続スティールからの速攻が決まり、怒涛の追い上げを見せた慶大。31―34と良い流れで前半を終える。
後半に入ると、1点を争う試合展開になった。第3Q残り8分のところで矢嶋(総4)の3Pで逆転するも、すぐに失点。一進一退の攻防を繰り返す。
試合を決めたのは試合終了30秒前の権田(政3)のミドルシュート。優れた体幹を活かし、日大の2㍍超えの選手を空中でかわしてシュートを決めた。このシュートが決定打となり、73―67で慶大が開幕6連勝とした。この試合で慶大はリーグ単独首位に踊り出た。