慶大は先月、文部科学省の平成25年度「研究大学強化促進事業」の支援対象機関に選ばれたことを発表した。同事業は世界水準の優れた研究活動を行う大学や研究機関の増強を目指して今年度より開始されたものである。研究力を評価したうえで、集中的な研究環境改革を支援・促進する。
支援対象機関が決定されるまでにはいくつかの過程があった。まず、文部科学省が各大学等の研究活動の状況を測る指標に基づき、ヒアリング対象機関を選定。若手を含む数多くの研究者により質の高い研究が行われているか、国際的に質の高い論文等を産み出す研究がなされているか、産学連携の状況などを指標としている。
選ばれたヒアリング対象機関は「研究力強化実現構想」を作成し、研究活動の強みや弱み、課題などを発表する。次に、外部有識者により構成される「研究大学強化促進事業審査委員会」でヒアリング審査を実施。その後、指標に基づく評点とヒアリング審査に基づく評点によって合議審査を行い、支援対象機関および配分予定額が決定される。
支援対象機関は全部で22機関。慶大のほか東大や京大、東北大など国立大が多く、私大は慶大と早大のみである。慶大への配分予定額は2億円。支援期間は10年で5年目には中間評価を予定。指標の見直しを検討し、支援対象機関を再選定するという。