7月に行われた第71回早慶戦。怪我人が多い中、4年生が下級生をリードし、慶大らしい堅守速攻の試合を展開した。最後まで勝敗のわからない展開が続いたが、あと一歩のところで惜敗した。翌週行われた新人戦では、初戦の東京成徳大に快勝。続く第2試合では青学大に大敗するものの、収穫の多い試合となった。  (森俊貴・中澤元)

下級生の成長に期待がかかる
早慶定期戦 ●65―74 伝統の一戦で惜敗喫す
先月8日、第71回早慶バスケットボール定期戦が行われた。昨年度の雪辱を晴らすべく、上位リーグの早大に果敢に挑んだ慶大だったが、65―74で惜しくも敗れた。
序盤、両チームとも得点できず、互いにロースコアが続く。第1Q中盤、早大に連続得点を許すが、慶大は蛯名(法4)を中心とする鋭いパスワークで得点していく。さらに第1Q終了直前、伊藤(環3)がブザービーターを決め、格上の早大相手に14―14と接戦を繰り広げる。
だが、第2Qで慶大の流れが途切れる。早大の厳しいディフェンスに加え、慶大はファールトラブルに苦しめられ、前半を24―37で折り返す。
後半に入り、この苦しい流れを断ち切ったのは大元(環2)。連続スティールから得点を量産し、慶大のムードをつくる。さらに、第3Q残り3分の所で3Pシュート決めて逆転に成功。慶大らしい堅守速攻が噛み合い、48―44の4点リードで最終Qにつなげた。
しかし第4Q開始直後、立て続けに早大に得点を許してしまう。矢嶋(総4)がリバウンドをキープし、攻撃のチャンスを増やすものの一歩及ばず、65―74で早大に敗れた。
この黒星で、早慶バスケットボール定期戦は通算34勝37敗となった。

新人戦 成徳大戦○105―58 好機与えず大差の勝利
1、2年生のみの出場選手で行われる第53回関東大学バスケットボール新人戦が行われた。慶大は初戦に東京成徳大と対戦。試合は慶大らしいディフェンスを存分に発揮し、スコアは105―58で大差の勝利を収めた。
第1Qから慶大はガード陣のディフェンスで流れを作り、相手に好機を作らせない展開で、20―6で先行する。第2Qに入っても慶大は真木(環2)の速攻などが光り、49―13で前半を終える。
後半は慶大ペースで折り返したかに見えたが、徐々に東京成徳大がリズムを作り、試合の流れが変わる。慶大は立て続けに6点を奪われ、苦しい展開となる。しかし、大元(環2)の3Pシュートが連続で得点。74―35とリードを保ち、第4Qを迎える。
最後は控えの選手陣も得点を挙げて波に乗った慶大は、105―58で試合に勝利した。終わってみれば100点ゲームで東京成徳大を圧倒し力の差を見せつけた。

新人戦 青学大戦●49―91 王者に敗戦 力の差露呈
新人戦2戦目、慶大は早くも王者青学大とぶつかった。青学大の激しいオフェンスに対して慶大は必死に喰らいつくが力が及ばず、49―91の大差で敗北した。
序盤から青学大に連続得点を許す展開。青学大のディフェンスを崩せず慶大は苦しい試合を余儀なくされる。タイムアウトで佐々木HCからのアドバイスを受けてその後は持ち直し、14―22と8点ビハインドで第1Qを終える。
第2Qでは慶大のオールコートプレスがしっかり機能し、青学大の攻撃の機会を次々と潰していく。だが、慶大のオフェンスも青学大に防がれてしまい、24―31で前半を終えた。
後半に入ると、慶大のディフェンスが崩され、青学大にシュートを連発される。黒木(環2)や真木(環2)の1on1で点を取り返そうとするものの、青学大のディフェンスに捕まってしまう。ファールトラブルにも苦しめられ、第4Q中盤には、高さの要であった黒木が5ファールで退場。悪い流れを最後まで断ち切ることができなかった慶大は、49―91で青学大に敗れた。
佐々木HCは秋のリーグ戦へ向けて「チャンスがあるように思えてもそれを掴み切れない。リーグ戦ではそこをなんとかしたい」と語った。