11月22日と23日、東京都港区の六本木ヒルズでSFC Open Research Forum(ORF)が開催された。今年は一昨年までと同じ六本木アカデミーヒルズでの開催となった。今年度のORFは、さまざまな“極端(eXtremes)” を想起し実現を試みることで未来の創造へとつなげたい、という意味を込めて、「toward eXtremes—未来創造塾の挑戦—」をテーマに掲げ、様々な研究成果の発表が行われた。
ORFとは、SFCで行われている産官学連携による研究成果の発表と、研究シーズ紹介による産官学連携の推進を目的に、慶應義塾大学SFC研究所が主催で毎年開催するイベントだ。研究成果の展示やデモンストレーション、セッションなどを通じて、SFCで日頃から積み重ねてきた研究成果を発表する場であり、来場者は研究者との直接対話により、研究に関する自由な意見交換や交流をすることが出来る。12回目の開催となる今年のORFは、 “toward eXtremes”をコンセプトに、展示・デモンストレーションのエリアでは多くの研究室や研究団体が研究成果を展示発表した。また製作した機器やシステムなどを作動させ、来場者に実際に使用してもらったり、一般来場者や企業関係者からの質問に回答したりしていた。
22日に開催された「地球の科学技術を考える」というメインセッションでは宇宙飛行士の毛利衛氏、慶應義塾常任理事の村井純氏、慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所所長の竹中平蔵氏が対談し、会場は多くの来場者や出展者で満員となった。
他のセッションでは、SFC生による国内フィールドワークの中間成果報告会や、仮想空間・メタバースの可能性について考えるセッションも開催された。またデジタルコンテンツの若きクリエーターの登竜門を目指すコンペティション「DIGITAL ART AWARDS」や、高校生のための英語講座やSFC案内なども行われた。
セッション会場や展示ブースの他には、SFCブックカフェと称したカフェが設置されていた。このカフェにはSFCの教員、学生、卒業生が著した本が展示され、「知の生態系を育てる」ことを目的として、ディスプレイやICタグ、関係性解析技術など、SFCで研究されている技術を駆使して、本を手に取りくつろぎながら「知」の関係性と広がりを体感できるよう工夫されていた。
三田祭期間中にも関わらず会場には学生を含めた多くの来場者が訪れ、活気で溢れていた。