今年も六月十五日から十九日にかけて、「フランス映画祭横浜」が開催される。パシフィコ横浜をメイン会場に多数のゲストが来日し、日本初公開のフランス映画を数日間にわたって上映するイベントである。

 昨年も本紙ではこの映画祭についての記事を掲載したが(二〇〇四年七月号)、今年も昨年からの変更点、見どころ、そして日吉キャンパスで行われる「大学特別講演会」について、映画祭を主催するユニフランスの東京代表である丹沢恭子さんにお話を伺ってきた。

 まず、昨年からの変更点として、サブ会場があらに設けられたことがあげられる。例年までは、メイン会場のパシフィコ横浜のみで作品を上映していたのだが、今年からは近隣のシネコン「ワーナー・マイカル・シネマズみなとみらい」と「109シネマズMM横浜」でも上映されるようになったのだ。

 「ここ何年かで、日本でもシネコンで映画を見るということが多くの世代に受け入れられてきたと思う。そこで、特に若い世代の方々に上映作品を格式ばらずに見てもらいたい」という思いから、サブ会場を設置することになったという。

 そのほかにも、今年は「横浜フランス月間」の中で行われるなど、一味違った映画祭を体験することができそうである。

 さて、今年も日吉キャンパスでは六月十七日(金)の午前十時四五分から午後十二時一五分まで「大学特別講演会」が行われる。「大学特別講演会」とは、来日ゲストが学生たちとの交流を深めるために行う講演会のこと(もちろん通訳つき)。そもそもこの講演会の目的は「若い世代にもっとフランス映画や映画祭に興味を持ってもらいうため」であると丹沢さんは話す。ユニフランスではこうした若い世代への取り組みとして、アメリカでは大学に監督を派遣して出張講義を行うといったことが行われているようだ。

 今年日吉にやって来るゲストは、フランス代表団の団長であるコスタ=ガヴラス監督である。コスタ=ガヴラス監督は世界の映画祭で多くの賞を受賞しているフランス映画の巨匠である。来場する塾生に対して丹沢さんは「監督の代表作である『Z』『告白』『戒厳令』などを、ぜひ見てから来てほしい。きっと、講演会をより楽しめるはずですよ」とコメントしてくれた。

 映画にちょっとでも興味のある皆さん、偉大な映画監督と直に触れ合える数少ないチャンスです。ぜひ一七日の二限は講演会へ足を伸ばしてみてはいかがだろうか。また、その勢いでぜひみなとみらいまで行くこともおすすめします。

(外山昌樹・岩勘真悟)