CMや広告などでしばしば宣伝されているフェイスケア商品を店頭で購入し、日々お洒落に精進する慶大生は多いだろう。このことは女性だけでなく、男性の美意識が向上している一つの表れだ。しかし、フェイスケア商品が近年特に目立ちつつあるのは、男性のどのような美意識の変化によるものなのだろう。
ギャッツビーなどのブランド商品で知られる株式会社マンダムに男性の美意識の変化を伺ってみると、男性の美意識は以前に比べて「清潔できれいな肌作り」に重点が置かれているという。マンダムの男性生活意識調査によると、20代男性の約77%は洗顔料や化粧水を使用している。また、「男性用化粧品ときいて1番に思い浮かぶ物は何か」という問いに対しては、以前まではワックスなどの整髪料が主であった。しかし現在では、フェイスケア商品が代表的だということがわかる。
そもそもこのような男性の美意識は、その年代の男性の理想像やトレンドによって変化している。2006年頃に速水もこみちや亀梨和也といったやんちゃ系の活力に溢れる男性が一般的な理想であった。しかし2009年になると「乙男」、「草食系男子」、「弁当男子」が流行語大賞となるなど、よりソフトな理想に変化している。2012年頃には向井理や松田翔太といった知的、かつ、優しい印象を持った男性が理想となった。この結果として、肌への意識も上昇していき、ニキビなどのトラブルのケアにとどまらず、透明感のある肌になりたいという関心が高まっていったそうだ。美肌になることで周りからの印象が良くなり、恋活や就活でも得すると男性が自ら感じていることは特に注目されるポイントである。
マンダムでは、洗顔料だけでも7種の商品を販売している。清涼感を味わえるタイプから乾燥肌用、ニキビ予防用など、個人のニーズに合わせられるように多くの種類展開をしており、今年の2月にはより透明感のある肌を求める声に応えて、美白タイプも販売開始となった。
洗顔料のほかにも、肌に潤いを与えるための化粧水やアクアクリーム、肌の角栓を落とすための毛穴パック、毛穴クレンザーもある。その中でも特に年々使用者が増えている商品は、顔用のフェイシャルペーパーである。体用のボディペーパーは汗をぬぐい、防臭効果がありながら爽快感が得られるものだ。一方で顔用の商品は、肌の表面の古い角質も落とし、場所を問わず使用できるため、部活後や外出時におすすめだという。
多種ある商品の中で、自分の肌に合ったものを見つけ出すのは、選択肢が豊富な分見つけやすいだろう。今まであまりフェイスケアに気をかけたことがなかったという慶大生も、今日をもってぜひ取り組んでみてはどうか。清潔できれいな肌であることは、周りからの好印象にきっとつながるに違いない。 (藤浦理緒)