統一された美しい建物。和と洋が折衷された校門。それが初めて入った聖心女子大学の第一印象だった。
女子大学に入るのは初めてのことで、その雰囲気や学生の様子などに触れたのも初めてだった。イメージとは大きく異なり、予想以上に活気づいた校内。雰囲気は華やかだ。綺麗な声で「タコライスいかがですかぁ?」と言われれば、ついつい財布にも手が伸びてしまう。
会場には様々な出店が並んでいた。おにぎりや豚汁、味噌田楽や焼きソバなど多彩な食べ物を売っている。しかし、女子大だからだろうか、それともキリスト教系の学校だからだろうか、お酒類は売っていなかった。SFCの「七夕祭」で大量のお酒で酔っ払い騒いでから、大学の学園祭ではお酒は当たり前だと信じ込んでいた私には、お酒が売られていなかったことは少し驚きだった。さらにキャンパス内は完全禁煙。禁酒禁煙。なんと清潔感が溢れるではないか。
私たちはしばらく出店を転々と回って歩いた。出店でお客を呼び込む、明るい学生たちの笑顔。なかなか眩しい笑顔だ。他大学から多くの男子学生がくるのも納得できる。慶応生も何人か発見した。
彼女たちの笑顔のこの明るさは単に学園祭だからと言うわけではなく、普段の大学生活の充実さによるものではないかと思う。それだけでもこの大学がいかに素晴らしいかを感じてしまう。本当に魅力的な姿だ。
また、この明るさについて、とくに印象的だったのはチアガールたちだった。今回たまたま彼女たちの演技に居合わせたのだが、彼女たちの明るさは会場にいた人々をも明るくし、テンションをあげてくれるものであった。元気な掛け声が会場内に響く。それに合わせて歓声があがる。最後のほうは観客も一緒になって手拍子をしていた。一緒に見ていた僕も手拍子したものだった。
また、実行委員会の学生たちの姿もよく覚えている。スーツ姿の人が多かったが、紫のセーターを着ている人達も多かった。彼女たちも実行委員なのだろうか?紫のジャージ。なんだか高校生のようだ。
会場イベントとして「スタンプラリー」を行っていた。会場内にいるスタッフを探し出してスタンプを貰うというゲームだ。シャイボーイの私たちは女性のスタッフに声を掛けることを恐れてゲームには参加しなかった。
さて、さらに印象に残っているのは聖堂である。綺麗で壮大な聖堂、そしてその中に漂う神聖な雰囲気。特にキリスト教信者ではない私でも、あの雰囲気は私の心を落着つかせた。厳かな気分になれる。
建物についてもうひとつ。校舎の中についてだが、きれいに清掃されていてとても明るい構内だった。それと、あくまで私の持論なのだが「建物の良し悪しは、トイレの良し悪しで決まる」ものなので早速トイレにも行った。その結果……申し分なかった。合格である。さすが女子大。清潔感はピカ一だ。本当に立派な校舎だったのだ。
なんだか初々しさを感じることの出来た学園祭だった。少しだけ忙しさを忘れ、ホッと一息つける和やかさがそこにはあった。
最後に今回の学祭のテーマは「虹」だ。それは明るい学生の姿、また大学全体の雰囲気など多くの良さが織り交じって大学の空(キャンパス)に美しく描かれていた。