緩やかな減少傾向続く
2013年度の慶大一般入試の出願受付が先月24日に締め切られ、志願者数が確定した。全体数は昨年より480人減の4万2785人で、ここ数年の減少傾向が継続した。学部別には、文、経済、法、商、総合政策、看護医療学部は減少、医、理工、環境情報、薬学部は増加がみられた。なお、2013今年度の一般入試は、12日の薬学部から順次始まる。合格発表は21日から開始される予定。 (斉藤航)
2013年度の慶大一般入試は、12日の薬学部の入試に始まり、3月3日の医学部第2次試験まで、12日間にわたって行われる。また合格発表は、21日の法学部から順次行われる。
2013年度の慶大入試の変更点は薬学部入試で化学の配点が上がったということのみ。2012年の100点から150点になった。
全体の志願者数は昨年度の43265人より480人減の42785人。2012年度より1.1%の減少だった。ここ数年、緩やかな減少傾向が続いているといえる。この背景としては、「長引く不況の影響から、受験生の安定志向や国公立大学志向、地方受験生者の地元志向などの傾向が続いているのではないか」と慶大入学センターは分析している。
学部別では、いわゆる文系学部は全ての学部で志願者の減少がみられた。志願者数が最も大きく減少したのは商学部A方式の461人減で、2012年度の4078人から3617人になった。一方、他の文系学部の志願者数は、総じてわずかに減少した。
その他、総合政策、看護医療学部で減少、医、理工、環境情報、薬学部では増加がみられた。理工学部の志願者数は、全体でみると昨年の9075人から344人増の9419人となった。
さらに、学門別にみると、学門5で323人の増加と大幅な増加がみられる。長引く就職難のなか、就職に強いといわれる理工学部に人気が集まっているようだ。また、医学部や薬学部の志望者も増加しており、資格を取得できる学部が受験生に人気を集めていると思われる。
志願者数の変化に伴う影響としては、全体では志願者数が減ったものの、入試の難易度などには大きな変化が突然起こるとは考えにくい。そのため、例年通り高いレベルでの競争が見込まれる。特に志願者が増えた理工学部や環境情報学部、薬学部では厳しい競争を強いられると思われる。