今年も受験シーズンが到来した。大学生活に夢を膨らませ努力している受験生も多くいることだろう。今回はそんな受験生を応援するため、大学入学時に心得ておきたい事や、得する処世術を紹介したい。これで合格した自分の姿を想像し、受験生諸君のエネルギーとなれば嬉しい限りである。

(石川智成)

▼入学式
 慶大の入学式は毎年6000人以上の新入生で賑わう。しかし、来るのは新入生だけではない。新入生一人につき、父母、兄弟、祖父母、中には親戚大集合という家庭もあるため、当日キャンパスはとにかく混み合う。会場である日吉記念館も多くの新入生で鮨詰め状態になる。職員がしっかり誘導してくれるが、どうしても毎年座れない学生が出てしまう。良い席を確保するには、なるべく早く行ってもらいたいところだが、開場もそれほど早くないため、1時間ほど前を目安に会場に行き、並木道や諭吉像の前などで記念撮影をして待っていると良いかもしれない。大学生活のスタートとなる行事なので、ぜひ前の席で式典に参加してもらいたいと思う。

▼サークル選び
 式典の後に記念館を出ると、今度は先輩達による「サークル勧誘」の嵐に巻き込まれる。慶大のサークルの数は日本でもトップクラスである。新入生は大勢の先輩に声をかけられ、チラシを山のようにもらう。ここではとにかく多くのサークルを見てほしい。中には連絡先を聞いてくるサークルもあるが、教えるとしつこく電話をかけてくる団体もあるため、その場はチラシだけもらって「こちらから連絡させていただきます」と丁重に断ろう。後で興味を持った団体だけに改めて連絡すればよい。ただし、テニスサークルなど定員を設ける団体もあるため、サークルの資料などで入部期限や組織の活動内容なども確認しておこう。健全なサークルを装った慶應とは全く関係ないカルト宗教団体等の偽装組織(ダミーサークル)などが例年紛れ込んでいるため、サークルは慎重に選んでほしい。また、サークル選びに夢中になるあまり落し物をする学生が毎年多いため、こちらも気をつけてもらいたい。
 慶大では学生の9割が何らかの部活・団体・サークルに所属しているため、新入生にもぜひサークルに参加してほしい。サークルで今後の大学生活が決まると言っても過言ではない。

▼オリエンテーション
 入学式が終わった直後から各種説明会・オリエンテーションが開かれる。クラス発表や奨学金申請など、学部・目的によって開かれる時間が異なるため、自分がいつ・何に出席すべきか予定を確認しておこう。大学は高校とは違って担任の先生が面倒を見てくれないため、必要な情報は自分から取りに行くことを肝に銘じておこう。気づいたら説明会が終わっていたということのないように。

▼履修申告
 履修申告は進級・卒業に関わる大切な手続きであるため、なるべくミスはないようにしたいものだ。①ガイダンスに必ず参加する②資料にしっかり目を通す③掲示板で、変更や訂正がないか随時チェックする④時間的余裕を持って行動する。以上の4つを守れば基本的に取り返しのつかないミスには発展しないだろう。学事センターによると、資料を読まない学生や期限後に申告してくる学生が多いという。期限を過ぎてしまうと、選択科目などで大きく不利になることは覚悟してほしい。その場合には学事センターの指示に従おう。
 申告はインターネットから行うが、期限内であれば何度変更しても良い。早いうちから登録し、何度も確認することをお勧めする。期限が迫ると登録する人が増え、サーバーが重くなり、履修申告しづらい状態になる恐れがあるため、なるべく早いうちから予定を考えて申請しよう。

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 とにかく大学に入ったら「自己管理」を徹底してほしい。自由である分、責任も多く伴ってくるため、つまらないミスで入学早々泣くことのないように気をつけよう。我々は受験生の夢が叶うことと、来年キャンパスで会えることを楽しみにしている。