1月26日から2月6日まで、丸善・丸の内本店4階ギャラリーで『慶應義塾創立150年記念貴重書展示会 いま鮮やかに甦る明治〜ボン浮世絵コレクション〜』が開催された。この展示会は義塾創立150年記念幕開けのイベントとして、慶應義塾図書館が主催し、丸善株式会社を協賛に迎え行われたもの。27日には河合正朝教授による「浮世絵に明治をみる」、白石孝教授による「明治の首都東京—変革への挑戦」と題された講演会も開催された。

 慶應義塾図書館では、毎年1月、丸善・丸の内本店で貴重書展示会を催しており、本年は21回目にあたる。慶應義塾にとって記念すべき年であることから、それにふさわしい華やかで、慶應義塾の歩みを彷彿とさせるような展示にしたいと検討した結果、ボン教授旧蔵明治期の浮世絵コレクションの展示企画が生まれたという。

 ジョージ・S・ボン教授は第二次世界大戦後、日本図書館学校(現在の慶應義塾大学文学部図書館情報学専攻)としてアメリカから来日し、教壇に立った。図書館に寄贈されたボン教授収集浮世絵コレクションは800点を越え、今回はその中から37点が展示された。

 西洋文明がもたらされ、様々な分野での融合の中で生まれた新しい生活の中で人々が生きた明治。展示された浮世絵はどれも、そんな明治の息吹を鮮明に感じさせた。