先月19日の全塾協議会にて、全塾協議会公認の園遊会は開催されないことが発表されたことを受け、卒業生の有志が園遊会を非公式に開催しようと委員会を発足した。だが全塾協議会、大学は有志開催の園遊会については全く関与しないとしており、参加は個人の責任において判断をするよう、呼びかけている。                        (下池莉絵)

全塾協議会が今年度の園遊会を全塾協議会公認では行わないと発表した。4年連続の中止の対応に、園遊会開催を期待していた卒業生らは不満の声をあげた。そこで、卒業生の有志で非公式に園遊会を開催しようと、有志での園遊会の実行委員会が先月に立ち上がった。

委員会は先月に発足したが、計画倒れにならずに実施できるような準備を進めている。会場は、恵比寿ガーデンプレイスのウエスティンホテルをおさえており、塾生によるパフォーマンスや有名人ゲストの招待、抽選会などの企画に関しても着々と準備を行っている。適正な形での開催を目標としている。

園遊会が継続して開催しなくなった原因は、2007年度の園遊会での塾生の迷惑行為の深刻化、および不正経理疑惑にある。万が一、同様の問題が生じた場合の対策も考慮している。塾生の迷惑行為による問題が生じた場合、基本的には各人が責任を負うことになる。だが事前策として、塾生に節度ある行為を呼びかけ、園遊会会場、また近隣のホテルに注意喚起の呼び掛けを行う。経理の面においては、会計の情報を公式ホームページ(http://keioprom.jp/)で開示することで不正行為が一切存在しないことを明示する。

しかし、全塾協議会や大学当局はこれに全く関与しないとしている。

全塾協議会事務局長の伊藤涼太さん(法2)は「『園遊会』と名のつく卒業パーティーだとしても、全塾協議会とは全く関係ないイベントである。社会の模範たる節度を持った行動を期待し、参加する場合も自己の責任において参加することを呼びかけていく所存」とコメントした。

また、大学の学生総合センターは「非公式の園遊会は、一部有志が私的な立場で計画・開催を予定しているもので、大学が公式に認めたものではない。塾生はそのことをよく踏まえたうえで、参加はあくまでも個人の責任において判断を」と塾生HP上で注意を呼びかけている。

しかし、「園遊会という文化を継続することに価値があり、主催が公式団体か非公式団体であるかは問題ではない。一生に1度の機会に卒業生の門出を華やかに彩るために開催することが最大の目的である」と有志での園遊会開催の運営をするうちの1人、薗部誠弥さん(法4)は述べた。

園遊会は3月23日、卒業式の後に開催される予定で、2月中旬からインターネットやコンビニでチケットを販売予定。卒業予定者約6000人のうち、約1200人の参加を目標としている。