3月4日、前総合政策学部長の小島朋之氏が神経膠芽腫(こうがしゅ)のため慶應義塾大学病院で死去した。64歳だった。
小島教授は現代中国研究の第一人者として知られ、01年から07年まで総合政策学部長を務めたが、昨年6月からは健康上の理由で、その職を阿川尚之総合政策学部教授に引き継いでいた。
同氏は広島市出身で、義塾法学部、義塾大学院法学研究科、カリフォルニア大学バークレー校で学び、日本大使館専門調査員、京都外国語大学助教授などを歴任。91年からは義塾総合政策学部教授に就任し、中国の反日デモなどが大きく報道された05年には、日中間の感情的な関係悪化を防ぐために積極的にメディアに出演。06年からは日中両国歴史共同研究の委員も務めた。著書には「模索する中国」「富強大国の中国」などがある。