近年日本で韓国のポップカルチャーが流行っている。俗にいう韓流ブームだ。
日本で韓流ブームが起こり始めたのは約5年前。韓国でヒットしたドラマが日本で放送されるようになったのがきっかけだ。ドラマの多くは、喜怒哀楽がはっきりしていて情に厚く涙もろいといわれる韓国人の心をとらえるストーリーが多かった。それが日本人の心も魅了し、多くのファンを誕生させることになった。

当初はいわゆる「おばさま世代」での韓流ブームだったが、近ごろはヤング世代にも大きく広がりつつある。韓国企業の海外進出がより盛んになり、ドラマだけでなくファッションブランドや音楽、韓国料理店なども次々に日本へ上陸してきているからだ。
こうして日本で韓流文化に出会い好感を持ったファンが、実際に本場のものを食べたい、ロケ場所に行ってみたい、現地で買い物がしたいという理由で韓国に旅行にいくケースが近ごろ珍しくない。特に最近はK-popのファンが増えて、現地でおこなわれるコンサートを見るために韓国に行く人も多いようだ。韓国人留学生の黄永澤さん(商1)と金珍淑さん(商1)は韓流ブームについて「韓国を好きになり、嬉しく思う。韓国でも日本の韓流ブームはニュースやインターネットで大きく報道されて話題を呼んだ」と話した。




嬉しいことに、韓国でも日本の「韓流ブーム」と似たような現象が起こっている。金さんは「韓国の女の子は、日本人の女の子のお化粧のテクニックにとても興味がある。」と語ってくれた。インターネットや雑誌でいろいろなテクニックを学んで活用するそうだ。他にも、日本人歌手の安室奈美恵さんやX JAPANは韓国で絶大な人気があるらしい。
韓国ドラマの人気が高まり、これにより巻きおこった韓流ブームは日韓両国の社会に影響を与えているといえる。今月10月2日(土)にも日韓は、韓国ソウルと東京六本木ヒルズで「日韓交流おまつり」の同時開催を実現させたところだ。このお祭りには約3万人が集まった。

黄さんは「日韓の間には長い歴史的な問題があるが、韓流ブームによって両国の文化に交流が生まれてきた。これは韓国と日本のお互いのイメージの向上につながり、これからの両国の交流をもっと盛んにしていくと思う」と語ってくれた。
慶大にも韓国人留学生は多く、今年度はとくにその数が飛躍している。韓流ブームがより発展していくこの時代。学生同士の盛んな日韓交流は、両国の文化をさらに発展させていくだろう。

(長谷山瑛子)