この記事では、アンケート調査から得られた、史学系(日本史学、東洋史学、西洋史学、民族学考古学)の専攻に所属している学生の実際の声を紹介する。
―その専攻の志望理由は何だったか
・特論の授業を受けて面白いと思ったから。(民族学考古学)
・歴史がもともと好きだったため。(日本史学)
・歴史好きだったことと、GPAが低かったこと。(日本史学)
・高校のときから日本史が好きだったから。(日本史学)
・中東圏に興味があったから。(東洋史学)
・古代史・中世史に興味があったから。(そもそも文学部に入った理由が西洋史をやるため)(西洋史学)
・元々世界史が好きだったため。(西洋史学)
・高校時代に読んだ本の影響。(西洋史学)
-必修の授業の内容はどのようなものか
・実技的な内容や、英語で書かれた考古学に関する本を読むような内容です。(民族学考古学)
・日本史を概観するもの、日本史の特定の分野について、3年生で入るゼミによってはくずし字を読む授業もあります。(日本史学)
・2年次に史料講読、3・4年次に研究会(ゼミ)。ともに週1コマ。(日本史学)
・2年生の進級条件科目である史料講読では、古代・中世・近世・近現代の史料を題材に、1年間で全ての時代の史料の基本的な読み方を勉強します。卒業までに取る必修科目には、古文書学(古文書の種類や構成についての授業)、日本史概説、日本史特殊(概説より詳しめ)などがあります。(日本史学)
・東洋史概説系。簡単な歴史、国ごと、テーマごとの史実を追う。(東洋史学)
・2年: 英語での原典講読 3年: 第二外国語での原典講読(演習)、ゼミ(ゼミによって異なるが、基本的には輪読) 選択必修として、日本史や東洋史の概説が必要。 史学概論は西洋史の先生が担当しているので、親和性が高い。(西洋史学)
・週1の原典講読で英語の予習があるので実質語学が週に5回(西洋史学)
・必修の外国語・二外の他に、週1の原典講読(英語)、史学概論、西洋史概説、西洋史特殊、東洋史概説などの授業が実質的な必修科目。(西洋史学)
―その専攻で学べることの中で面白いと感じたことは何か
・実際に自分で実測図を書けること。(民族学考古学)
・切り口により見えるものが変わってくること。先行研究が豊富な分野でも、自分が研究できる余地がある。(日本史学)
・自分で決めた研究テーマをとことん極めることができること。(日本史学)
・高校の日本史の授業は政治史が中心ですが、日本史学専攻の科目のなかには中世の気候に注目した授業や、近現代の経済についての授業などがあり、いろいろな切り口から歴史を学べるのが面白いです。(日本史学)
・全く知らない国の文化や人について知ることができる。(東洋史学)
・過去を知ること。人それぞれだと思います。(西洋史学)
・これまで世界史の難単語をたくさん覚えてきたがそれ以上に細かいことがかなりたくさんあったこと。(西洋史学)
・研究をしなければ出会わなかった史料を読んで、社会に対する理解が深まったこと。(西洋史学)
―その専攻の大変なところは何か
・自由な代わりに自分でちゃんと調整しないといけない。(民族学考古学)
・卒論はどのゼミでもかなりしっかりやらされます。卒論で選ぶテーマによっては、史料集め等で大変になるかも。(日本史学)
・くずし字が覚えられないこと。(日本史学)
・古い時代の史料では訓点がない漢文を読んだり、明治の史料では漢文の書き下し調の文を読んだりするなど、時代によって史料の読み方が違うのが大変です。古文や漢文の勉強が役に立つと思います。(日本史学)
・基礎知識からマイナーなので少し難しい。(東洋史学)
―その専攻はどのような学生に向いていると思うか
・歴史、考古学、民族学が好きな人、幅広いことに興味がある人。(民族学考古学)
・ある程度真剣に学問に取り組みたい方。(日本史学)
・歴史が好きな人、歴史の本を読むことに耐性がある人。(日本史学)
・日本史が好きな学生!また、さまざまな辞典を使って史料を読むので、調べ物が好きな学生!(日本史学)
・中東圏、インド、中国に興味がある人(東洋史学)
―その専攻の満足度はどのくらいか
(満足・やや満足・普通・やや不満足・不満足の5段階で評価)
・満足―今のところ毎日考古学の授業は楽しいから。(民族学考古学)
・やや満足―教養として得られるもの、また卒論を書く過程で得られた知見には満足しているが、他に興味のある分野があり、そちらを選択しても良かったかと思うため。(日本史学)
・普通―とくに不満がないから。(日本史学)
・満足―想像していたよりも授業がおもしろいから。(日本史学)
・やや満足―特になし(東洋史学)
(峯和香)