私たちが何気なく見ている天気予報。気圧や雲の動き、自然の小さな変化を読み取って、未来の天気を読み解く技術は、いかに「天気」が私たちの生活と密接に結びついてきたのかを表している。
専門的な技術を用いて天気予報を行うのが気象予報士。資格ブームの中、興味を持つ人もいるだろう。しかし、気象予報士は選択式の一般知識と専門知識と記述式の実技試験2つ、合計4つの試験に合格して取得できる、合格率5%という超難関の資格。どのような対策をするべきか分からない人が多いと思う。
そんな塾生を対象に、気象予報士試験受験対策実行委員会が予報士三田会後援のもと勉強会を日吉キャンパスで行っていることをご存知だろうか。予報士三田会とは、気象予報士の資格を取得した、塾員からなる団体で、今年で設立5年を迎える。
実行委員会では今年の春から気象予報士試験受験対策勉強会を開催している。
春学期は、専門知識を中心に勉強会が行われた。学問分野の関係上、理工学部の参加者が多いと予想されたが、学部の垣根を超え35名の塾生が参加した。そして春の勉強会の後の試験で新しい気象予報士が2名誕生した。
秋学期は、今月27日から一般知識を中心に講義が行われる予定だ。
元NHK「おはよう日本」お天気キャスターの田代大輔さん(環卒)、元TBSラジオ天気キャスターの及川真さん(環卒)、テレビ朝日「やじうまプラス」お天気キャスターの歌原奈緒さん(環卒)といった、予報士として活躍する塾員をはじめさまざまな仕事をもつ予報士三田会会員が勉強会の講師を担当する。
勉強会実行委員長である深尾七恵さん(修士1)は4年前から独学で勉強を始め、大学2年夏に初受験。大学4年夏の5回目の受験で気象予報士の資格を取得した。
「独学での受験は不安でいっぱいだった」と深尾さんは当時を振り返る。「必要ない参考書を買ったり、分からない問題があっても聞く人がいなかったり。勉強会では、気象予報士である講師に質問ができ、また、勉強会を通じて気象予報士を志す仲間ができることがとても良いと思う」。
「気象予報士は珍しい資格であるし、ひとつの『気象』という学問を究めることなので、自身の知見が広がる。それは自分が面白い大人になることへつながります」と語ってくれた。
勉強会に参加希望の塾生は登録が必要である。詳細や登録は予報士三田会のホームページから。http://yohoshi-mitakai.com
(工藤怜奈)