12月20日、2024年度塾生代表選挙の開票が行われ、投票率が5.42%で選挙が無効となった。投票率が10%に満たなかった場合には無効となり、再選挙を行うことが定められている全塾協議会選挙規則64条と76条が適用された形だ。再選挙の日程は未定で、後任の決定までは現職の山田健太氏が続投する。
開票は12月20日1時から行われ、選挙管理委員会のユーチューブで開票の様子が配信された。選挙管理委員会の公式X(旧Twitter)によると、有権者28480人で有効投票1546票、全体の投票率は5.42%となり、昨年と比べて6.67ポイント減少した。各候補者の得票数はS氏が484票(31.3%)、榎本遥希氏が239票(15.5%)、岩切太志氏が584票(37.8%)だった。
これに伴い全塾協議会は、12月20日に会見を行い、後任の決定まで現職の山田健太氏が職務を行い、各業務については通常通り行うと発表した。さらに再選挙については、規約通り5月28日までに行う必要があるが、厳密な日程については協議中だとした。山田健太氏は、自身のXで、「残念な気持ちではありますが、自らの進退含め早急に全塾協議会内で協議の上、今後の流れを明らかにします。全塾協議会はじめ、各種事業に影響が出ないよう引き続き邁進させていただく所存です。よろしくお願いします」と述べ、早急に今後の対応について協議するとした。
同じく投票率が規約の規定を下回ったため選挙が不成立となった2019年度の選挙では、当時現職であった南昇吾さんの任期が半年間延長された。再選挙は2019年5月20日に告示され、28日に立候補者が発表され、6月29日開票、前田稔さんが第3代塾生代表に就任した。2019年の塾生代表選挙で得票率が低かった原因は、この年から導入された電子投票システムの不具合によるものだった。
後任決まらなければ解散も
全塾協議会選挙規則第64条により、開票の結果、有効投票の総数を選挙人の数(選挙の期日の前50日 以内にされた調査による選挙人の数に限る)で割った数が10分の1に満たないときは、選挙を無効にしなければならない。無効となった場合、第76条に基づいて、再選挙を行わなければならない。第20条によると、再選挙は160日以内に行わなければいけない。
選挙が無効となり、後任が決定しなかった場合、後任決定までの期間、現職の塾生代表が最長18か月間職務を行う。(全塾協議会規則第29条)山田健太氏が第7代塾生代表に就任したのは2023年1月21日であるため、山田氏が職務を行うことが出来るのは、2024年7月21日までとなる。
それまでに後任が選出されなければ、全塾協議会規則第4条②の「二 塾生代表が選出されなかった場合」にあたり全塾協議会は解散しなければならない。
塾生代表は、約2200万円にも上る自治会費の配分や、全塾協議会に所属する団体の監督・助言する権限を持つ。また、文化団体連盟や体育会等の代表が議員として参加する、塾生の最高意思決定機関「議会」の決議案を承認・拒否する権限を持つ。解散した場合、自治会費の分配停止の恐れや、大学側から従来とは同様の待遇が受けられない可能性がある。
(鈴木廉)