4月27日、日吉キャンパスのJ11教室で衆議院議員の石破茂氏が講演を行った。律法会が講演会を主催。石破氏は同サークルのOBで、自身の学生生活の思い出や学びの楽しさなどを語った。質疑応答では、地方創生のあり方などについて塾生と意見交換が行われた。
「とにかく勉強ばかりしていました」 振り返る学生時代
大学入学と同時に律法会に入会した石破氏。きっかけは、慶應義塾高校時代に出会った司法試験の過去問集だった。刑法のページを開き、その面白さに感動。法学部法律学科への進学を決断し、そのまま律法会に入会した。
律法会での思い出の話になると、「とにかく勉強ばかりしていました。議論ばかりしていた」と当時を懐かしんだ。三田の旧図書館の地下室で自主ゼミを開き、2年生頃から1年生相手に刑法総論を教えていたという。サークルが終わると、当時慶大生に親しまれていた飲み屋「つるの屋」に足を伸ばし、遅くまで仲間と語り合った。
そんな石破氏でも、「66歳になって学生生活を振り返ると、もっと勉強しておけばよかった」と話す。「慶應は、勉強しようと思えばいくらでも勉強することができる大学。せっかく入ったなら、いっぱい勉強し、議論し、遊んでください。あとで自分の人生を振り返って、『あのとき慶應に入ってよかった』と思えるように」。学びと遊びの大切さを塾生に語りかけた。
塾生との質疑応答
質疑応答のコーナーでは塾生からの質問が寄せられた。「若くて優秀な人材が政治家を目指さなくなっていることをどう考えるか」という質問に対して石破氏次のように答えた。「政治家の仕事は勇気を持って真実を語ること。国民の皆様に『あいつのいうことなら信用していい』と思われることを目指す若者が増えてほしい」。自身の政治に対する思いを真剣な眼差しで語った。
「政治家に必要なことは何か」という質問に対しては、「やりたいことをしっかり持つこと」と力強く答えた。「やらない後悔よりやって後悔。自分が人生で何をやりたいか。それを見つける場所が大学です」。そのほかにも地方創生や憲法改正についてなどさまざまな質問をもとに意見交換が行われた。
こうして講演会は大盛況のうちに終了した。大きな拍手に包まれ、石破氏は母校の教室を後にした。
(廣野凜)