文学部の希望専攻申し込みが、12月中旬に締め切りを迎える。文学部に設置された専攻は全部で17に分かれる。塾生新聞は、全17専攻それぞれに所属する学生にアンケート調査を行った。
今回は史学系専攻(日本史学、西洋史学、東洋史学、民族学考古学)、文学系専攻(国文学、英米文学、中国文学、独文学、仏文学)を紐解いていく。少人数の専攻も多く、情報収集に苦労する人も多いだろう。学生の生の声を、後悔のない専攻選択をする一助としてほしい。
史学系専攻
〇今の専攻を選んだ理由は?
受験生のときに日本史を選択しており、勉強する中で非常に興味深い科目だと感じたため。(日本史2年)
オスマン史をやりたかったから。(東洋史3年)
一に受験世界史が好きだったこと、次点で実学に対してのアンチテーゼとして選択している。(東洋史2年)
机に向かってする勉強が好きではないので、実際に動いて体験して学ぶ民族学考古学専攻を選んだ。(民族学考古学2年)
〇他に迷った専攻はあった?今の専攻にした決め手は?
歴史全般に興味があって東洋史と迷ったが、より関心の高い西洋史を研究したかったから。(西洋史2年)
民族考古学、心理学と迷った。(東洋史2年)
〇必修の授業ではどんなことをしているの?
六国史や貴族の日記や法令などの史料の講読。(日本史2年)
英語の文献を読む。(西洋史2年)
全教授が持ち回りで自分の専門分野を入門向けで語る。(東洋史2年)
春学期は三田キャンパス周辺の調査。三田キャンパス内の高低差を測定するなど。秋学期は石器や動物骨の実測図をとり、カメラで写真を撮り、そのものについて動画にして紹介した。(民族学考古学2年)
〇あなたの専攻で面白いことは?
様々な観点から日本史を学べること。(日本史2年)
教授から歴史について教科書以上の知識を得られる。(西洋史2年)
帝国主義の勝利以来西洋が支配的であったため、情報も「歴史」も西洋視点のものが多い世の中だが、それを一回頑張って脱却しようともがく経験ができる。既成概念からの脱却は実生活で使える!とまでは言えないが、何か悩んだ時に使えるツールであると思っている。(東洋史2年)
教授。(東洋史3年)
普段の生活では触れないようなことに触れられる。(民族学考古学2年)
任意であるが発掘調査に私は参加することができ、それがとても楽しかった。また人数が多くないのでアットホームな雰囲気がある。(民族学考古学2年)
〇あなたの専攻で大変なことは?
自分の興味のある範囲以外もそれなりに勉強しなければいけないのでキツい。(日本史2年)
漢文をたくさん読まなければならないこと。(日本史2年)
他の専攻の人の方が大変そう。強いていえば全く前提知識がない分野もやるからつらい。(東洋史2年)
学習内容に実用性があまりない。(民族学考古学3年)
○歴史に関する予備知識はどの程度必要ですか。
受験で習う程度の知識は前提となって授業が進む。(日本史2年)
高校日本史の教科書の知識があれば大丈夫。(日本史2年)
大学受験レベルで問題ない。(西洋史2年)
どうせ細かすぎてあったところで一からやり直しに近いが、あるに越したことはない。(東洋史2年)
高校世界史程度。(東洋史3年)
自分にやりたいことによるが必要ないと考える。(民族学考古学2年)
大学受験程度。(民族学考古学2年)
○語学力はどの程度必要?(東洋史学、西洋史学の場合)
研究領域によっては第二外国語で文献を読む必要があるが、特別に語学力が必要なわけではない。(西洋史2年)
分野にもよるが、英語は十分に読めないと参考資料的につらいと思う。(東洋史2年)
ある程度の英語とやりたい範囲の現地語(触れる程度)。(東洋史3年)
〇あなたの専攻に向いているのはどんな学生だと思う?
日本史が好きな人。(日本史2年)
ある程度古文を読むのが苦痛でない人、オタク。(日本史2年)
ゆっくり文献を読んだりするのが好きな人。歴史に興味がある人。(西洋史2年)
広く世界史を学びたい人。(東洋史3年)
文化に興味があったり、動いて調査したりするのが好きな人。また写真を撮るのが好き人など様々な人が楽しめると思う。(民族学考古学2年)
好奇心旺盛な人。(民族学考古学2年)
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