10月20日、三田キャンパス北館ホールとオンライン配信にて、「誰でも戦力になれる!塾生向け雇用セミナー~中小・ベンチャー企業での事例を通した障害者雇用の可能性~」が開催された。協生環境推進室・中島隆信教授・株式会社D&Iの共催による塾生向けの勉強会は初で、障害者が事業成長に貢献する企業2社が登壇した。
進行役を務めたD&Iは、障害者の就労に関するサポート事業を手掛ける。同社の小林鉄郎氏は、近年、精神障害などを開示して就職活動をする学生が増えたことに言及。「障害の開示により求人が限られるものの、就労前に福祉的支援を受けられる、障害を隠すストレスを感じにくいなどのメリットがある」と話した。
雇用事例を紹介した12年創業のマネーフォワードは、障害者でもステップアップ可能な人事制度の導入で、障害者の活躍を促進する。15年創業の識学では障害者雇用に、生産性の高い組織運営を実現するためのマネジメント理論「識学」を活用。障害者・健常者を区別せず、合理的で公正な職場環境を生み出す。
登壇者によるパネルディスカッションでは、塾生の事前質問に対して、中島教授と各社の意見交換があった。中島教授は、「これからの時代、障害当事者でも、自己の特性を把握した上で企業と巡り合えば、十分戦力になれるはずだ」と講演を締めくくった。
(菊地愛佳)