プロ野球ドラフト会議が20日に開かれ、慶大の萩尾匡也外野手(環4)が読売巨人軍にドラフト2位で指名された。慶大の選手がドラフト会議で指名を受けるのは4年連続となる。また、慶大の選手が読売巨人軍から指名を受けるのは山本泰寛選手(現阪神タイガース)以来7年ぶり。外野手の指名は読売巨人軍前監督・高橋由伸さん以来。会見の一問一答は以下の通り。
○はじめに
まずは指名を頂けて嬉しく思うと同時に、プロに挑戦していくにあたって気を引き締めて練習に取り組んでいかなければ、という気持ちにもなっています。
慶大もそうですが、歴史と伝統のある球団でまたプレーするチャンスを頂けたということを嬉しく思っています。自分の実力をしっかり伸ばしてプロの世界に入っていきたいと思っています。
○ジャイアンツの印象は
日本のプロ野球の歴史を作ってきた伝統のある球団なので、大学野球でも歴史のある慶大でプレーできて、プロに入っても伝統のある球団でプレーできることを嬉しく思います。
○ジャイアンツで目標としている選手、話してみたい選手は
同じ右バッターの岡本和真選手や、坂本勇人選手など、参考になる話がたくさんあると思うので話してみたいです。
○自身のセールスポイントは
1番のセールスポイントはバッティングだと思っているので、そこがプロの世界でどれだけ通用するのかをまず知って、自分の課題を見つけていきたいと思います。
○プロ野球での目標は
トリプルスリーを目標にしていて、バッティングだけでなく足もしっかり活かしてやっていきたいと思っています。
○今年の活躍の要因、手応えについて
昨年の春にメンバーから外された経験は自分の中でも大きなターニングポイントになったと思っていますし、3年生の秋ごろから自分のやりたいバッティングができるようになり、監督に求められているバッティングも理解してできるようになりました。メンバーから外されたのも、精神的に成長できるきっかけになったと思っています。
○具体的にバッティングにどういう意識や感覚がでてきたのか
もともと堀井監督が慶大にいらっしゃってから、インサイドアウトというのを意識して取り組もうと言われて、そこを2年生から1年間しっかり徹底して練習してきました。3年生の春は自分の心の弱さや、プレッシャーのせいでなかなかうまくいっていなかったですが、メンバーを外されたことがきっかけでもうやるしかないと思い、その練習の成果がやっと試合で出てきたのが良かったのかなと思っています。
○プロに行っても続けていきたい、こだわりとして持っていきたいポイントは
逆方向に長打を打てるようになっているので、そこはプロの世界に入って最初はなかなか上手くいかないところもあると思うが、右方向を意識したバッティングを続けていきたいと思います。
○お手本や参考としている選手
大学に入ってからずっと、鈴木誠也選手(シカゴ・カブス)を参考にしていて、癖のないバッティングが自分とも合っていると思っています。
○慶應義塾大学で4年間プレーしたからこそ良かったと思うこと
OBの方も熱心に応援してくださいますし、応援席も六大学野球ならではの盛り上がりがあって、そういう環境の中でプレーできたことは本当に良かったなと思っています。たくさんの方から期待されて、熊本の方からも注目していただけるような凄い舞台で野球ができたので、本当に良い経験になったなと思います。
○同世代ですでにプロで活躍している選手に対して思うこと、意識している選手はいるか
特にこの選手に負けたくないなというのはいまのところ考えてなかったです。ただ、チームで勝利に貢献するために何が必要かというのを考えて、バッティングでも足でも、色々なところでチームに貢献していきたいなと思っているので、そこを突き詰めていきたいと思っています。
○プロを目指したきっかけ
プロ自体は高校の時から意識していました。大学3年生の秋くらいからやっと勝負できるような土台に立ってきたと思えたということと、先輩の正木智也選手(福岡ソフトバンクホークス)や渡部遼人選手(オリックスバファローズ)が実際にプロに行く姿を見たこともきっかけの1つになりました。
○出身の熊本で応援してくださっている方々に対してどういうプレーを見せたいか
1番は自分が元気にプレーすることが皆さんに元気や勇気を与えられると思うので、プロに入っても自分が今までずっと大切にしてきている「野球を楽しむ」ということをしっかりやりたいです。テレビや球場でもそういうところを見ていただけたらと思っています。熊本出身というところでは同郷の村上宗隆選手(東京ヤクルトスワローズ)が活躍されているので、彼に負けないように活躍して熊本に元気を与えられたらなと思っています。
堀井監督より
○監督から見た成長ぶり
走るスピードや飛ばす力、スイングスピードといった身体能力はもともと凄かったので、あとはボールを捉える技術、精度が課題で、インサイドアウトのスイングを身に着ければしっかりとボールに逆らわないバッティングができるのではないかという状態でした。ですので、本人の努力によって精度が上がり、素質が大きく開いたのではと思います。
○監督から見て、プロで萩尾選手にどう頑張ってほしいか
球団に必要とされる選手になるだけのポテンシャルは持っていると思うので、チームの中でいろいろ感じて勉強してやってもらえればと思っています。期待しかないです。
(稻山昂大)