迅速に処置するも助からず
JR東京駅で突然倒れた男性に対し迅速に救命処置をおこなったとして、薬学部2年の森翔語さんが先月15日に丸の内消防署から表彰を受けた(学年は先月15日時点)。
先月6日の午後11時ごろ東京駅を歩いていた森さんは、突然男性が倒れ出すところに遭遇したという。男性に話しかけても全く反応がなく、脈や呼吸も止まっていたため、すぐに近くにいた医師の井口啓一さんとともにAEDによる救命処置をとった。
倒れた男性はその後救急隊員に運ばれ、まもなく急性の心筋梗塞による死亡が確認された。
森さんにとって実際にAEDを使うのはこれが初めだったが、大学1年生のときに授業で心肺蘇生の講習を受けた経験があったという。
今回の表彰に対して、森さんは「表彰うんぬんよりも、ただただ男性の命を救えなかったことが残念だという気持ちでいっぱいです」と話す。「表彰状をいただいたのは、むしろ本当についでという感じです」と複雑な胸の内を語った。