慶應義塾大学法学部への進学が決まった皆さん、おめでとうございます!

受験も終わってひと休みというところかとは思いますが、すぐさまやってくるのが……外国語の登録です!ですが、法学部は選択できる外国語の種類が多くて迷ってしまう……という方も多いのではないでしょうか。

そんなあなたのために、それぞれの外国語でどのように授業が行われるのか、学生目線で紐解いていきます!先生により授業の内容や評価方法などは異なりますし、オンラインと対面でも授業の雰囲気は大きく変わります。もちろんここに書いてあることがすべてではないので、たくさんの意見を参考にして後悔しない選択をしてください!

 

法学部の外国語とは

法学部では「英語」、「ドイツ語」、「フランス語」、「中国語」、「スペイン語」、「ロシア語」、「朝鮮語」、「アラビア語」という8つの外国語から、2つの言語を選択して学ぶ。それぞれ週に2コマずつ、合わせて週4コマ外国語の授業を受けるのが基本だ。

選択した言語によってクラスが分けられ、そのクラスに割り当てられた授業を選択することとなる(言語によっては自分で授業を選べるものもある)。意欲次第で「ポルトガル語」を含む次の9言語の中から第3、第4の外国語を追加で履修することもできる。

アラビア語以外の外国語では「インテンシブコース」を選択することができる(2021年現在)。インテンシブコース、通称インテを選択した外国語は週に4コマ授業があり、集中的に外国語を学ぶことが可能だ。

選択する2つの言語のうち、どちらか一方でしかインテを選択することはできない。インテを選択すると、1年間で取得できる単位数の上限が48単位から52単位に増える。選抜試験がある言語もあるので注意が必要だ。

 

英語インテンシブ

○どうして履修しようと思ったの?

英語力を維持したかったが、英会話教室行くのは面倒だなと感じていた。大学の授業の中で4コマも英語の授業をとれるならそれでいいじゃん!となって選択した。基本的には海外経験がない人向けのクラスなので、英語力を維持したいが、海外経験は皆無という私にはインテがぴったりだった。

 

○授業ではどんなことをやるの?

必修のクラス2つと選択必修のクラス2つの週4コマの授業で、やることは先生によって異なる。必修のクラスはどのグループでも同じ先生、同じ内容で、4技能をまんべんなくカバーするような授業だった。必修のうち1人の先生は社会問題などについて生徒同士が会話することがメインで、もう1人の先生はプレゼン能力やディスカッションスキル、論理的思考力、社会をよくするためにはどうすべきか、といったようなことに重きを置いていた。

選択必修はグループに関係なく、6つの授業から2つを選んで履修する。内容は先生によってまちまちで、ドラマ、演劇、翻訳、アカデミックライティング、異文化理解、言語学、ワールドニュースなどさまざまな視点から、英語の力を養うことができる。英語を習うというよりも、英語で授業を受けていく中で英語を運用する力をつける、世界の文化やシステムを知るといった授業だと感じた。

どの授業も出された課題や予習をしていって、授業中はそれの確認や発表、それにまつわる先生のお話やディスカッションという流れで進むことが多い。年に数回、大きめの発表(プレゼンや劇、ディスカッションなど)があるが、それ以外でも積極的な発言や参加が求められる。

 

○授業はどんな雰囲気だった?

スピーキングメインの授業が多く、クラスメイトとたくさん話すことができて楽しい。クラスの人数も少なく、授業の数も多いのでかなり仲良くなれる。私の場合はどの授業も発表が多く、しんどいときもあったが、大体何とかなった。初めのうちは緊張しすぎていたが、慣れてくると英語でお話しに行くだけなので、気楽に授業に臨めた。多少ミスしてしまったり、詰まってしまったりしても温かく見守ってもらえるので、英語が苦手でも頑張りたい気持ちがあるなら心配することはなし!

 

○履修していて楽しかったところ・よかったところ

週に4コマも英語で話しっぱなし、聞きっぱなしなので、英語力は維持できた。私の場合は、ライティングの課題にかかる時間がどんどん短くなったことで、ライティング力が伸びたと感じた。ただ、英語力的にはすごくできる人も、頑張りたいという気持ちで来てる人も幅広くいるので、すでに英語力の高い人はその力が格段に向上するということはないかもしれない。週に4コマもあり、英語を使う機会が多いというところが最大の利点。

みんなの仲が良く、たくさん話す機会があったのもよかった。どの授業も法政と法法が混同なので、友人の輪が広がった。発表を終えたあとの達成感や連帯感が大きいのも推しポイント!

個人的に一番よかった点は、博識な先生方のお話を聞くことができたことだ。さまざまな分野の専門家の先生が幅広い知見を与えてくださるので、お話を聞くだけでためになるし、楽しかった。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ

授業の難易度的には難しすぎるということはないと感じた。難しいところと言えば、先生が求めていることが分からなかったり、授業のテーマによっては求められることが難しかったりすることだろうか。Zoomの授業だと会話の間や発言のタイミングがつかめないこともあった。個人の英語力が問題で、授業が著しく困難になることはないと思う。

授業の種類が少ないのにどの科目よりも優先されるので、履修が組みづらいというのも難点な気がする。一般教養や系列科目で取りたいものがあっても、そこを避けて選べるほどクラスが豊富なわけではないので、2年生になると困る人もいるかもしれない。

 

○課題の量(教授によるため、一例)

完全に先生によってまちまち。多い人は毎週課題が出る上に難しいが、少ない人は全く難しくないし、全く大変じゃない。電車の中でさくっと終わらせられるくらいの課題の先生もいる。毎週課題を出さない先生も大きめのプレゼンやライティングが控えていることが多い。ただ全体的には課題は多いと言えるかもしれない……。

 

○期末テストの様子

ない人がほとんど。もしかしたら全員ないかも……?

ペーパーテストはないが、大きいプレゼンやディスカッション、ライティングをテスト扱いにして、評価を行う先生が多い。ペーパーテストがない分、大きな課題や発表だけでなく、普段の課題の提出率や授業への参加が評価のうち大きな割合を占める。だからこそ普段の授業に出席できる人は問題ない。

 

英語第Ⅳ(レベル2)

○どうして履修しようと思ったの?

TOEFL iBTの成績が入クラス試験免除の点数だったから。帰国子女がたくさんいるクラスで、英語のスピーキングを鍛えたかった。

 

○授業ではどんなことをやるの?

教科書やテキストは使ったことがなく(先生によると思うが)、授業中に先生から資料を配布されるなどして、課題に取り組むイメージ。選択した授業によりやることは全く異なる。スピーキングに特化し、先生が提示したお題についてひたすら議論する授業もあれば、映画を観てそのレポートを毎週提出するだけの授業もあり、自分がReading、Writing、Speaking、 Listeningのどれをトレーニングしたいかで選ぶ授業が変わってくる。

 

○授業はどんな雰囲気だった?

正直自分のレベルでついていけるか不安だったのでレベル1で申請したが、レベル2に移されていた。が、とにかく皆が拙い英語をニコニコして聞いてくれるし、いい感じに翻訳してくれるので安心して授業に挑めた。

授業への参加が評価に占める割合が大きいので、出席するのが大事。英語力でレベル2への参加を不安に思う人は、一生懸命話し、課題を提出する気概があれば、みんな優しいので全然大丈夫!

そもそもこの授業を選択してる人は英語は普通に話せる、書ける、理解できて読める人と思われるので、劇的な成長や伸びは無いかもしれないが、英語の話す感じを忘れたくない人のブラッシュアップや、ライティングを鍛えたい人は有効。帰国子女や英語圏に住んだ経験があり、自分より遥かに流暢な子がたくさんいるので、自分のレベルを上げたい人には良いコースだと思う。

 

○履修していて楽しかったところ・よかったところ

 和気あいあいとした雰囲気で、皆バックグラウンドが多彩で面白い。基本的に社交的な人が多く、話す機会も多い。

クラスは1年生と2年生、法政と法法が混合なので楽しい。また、人数が少数なので、結構すぐ顔見知りになれたのもよかった。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ

帰国子女が多いので、話すのが苦手だったり、スピーキングが弱いと結構苦労する。授業にもよるが、基本的にどの授業も英語で行われる(日本人の先生でも)ので、リスニングができるのは当たり前とされる。

 

○課題の量(教授によるため、一例)

結構負担が大きい授業があり、特にライティングの多い授業が散見された。期末の時期に1500 wordsのレポートなどを1週間で書き上げなければいけないなど、他の科目の勉強をしたいタイミングで大きめの課題があったりする。基本的に毎週小レポートやその日の授業の振り返りなどを書くことが多い。

 

○期末テストの様子

授業内容により、毎週の課題が評価対象だったり、期末にグループプレゼンテーションをしたり、筆記の試験があったりとさまざまである。鬼のように難しいテストは2年間で出会ったことはない。



ドイツ語

○どうして履修しようと思ったの?

  • ドイツ語の響きがかっこいいので憧れがあったから。法学部なので、ドイツ語とフランス語が理解の助けになるという話を聞いて、それまで習ったことのないドイツ語を履修することにした。
  • なんとなく法律学科にドイツ語のイメージがあったから。

 

○授業ではどんなことをやるの?

  • 教科書に沿って、ひたすら文法事項について学習した。週2コマあるので、通常であればおそらく1年で教科書1冊分は終わらせることができると思う。前期は先生がオンライン苦手だったためか、発音の仕方や文法の解説が載ったテキストが配布されただけだった。後期はご病気のため先生が交代して、週2の授業で1時間は対面、もう1時間はzoomという形になった。前期の状況を聞いた先生が、教科書を初めからやり直してくれたので特に学習や速さに問題はなかった。
  • 教科書はなく、文法の勉強と会話の練習をした。文法クラスのドイツ語第Ⅰ・Ⅱでは、1年間でドイツ語の文法を網羅する。プリントベースで演習問題などを解きながら文法理解を深める授業だった。コミュニケーションクラスのドイツ語第Ⅲ・Ⅳでは、日常会話から始まり、実際にドイツに行った際に使えるドイツ語の勉強をした。先生との会話はもちろん、生徒同士でドイツ語でインタビューをしあったり、絵本を作成したりした。

 

○授業はどんな雰囲気だった?

  • 対面授業になってからは、先生が生徒の理解度を都度確認していたので、やや急ぎ目でも充分ついていけた。ただ教科書の内容を確認するだけではなく、時々ドイツ語の動画を見ることもあり、楽しく勉強できるよう工夫されていた。また、授業開始前に課題を確認しあうなど,同級生とコミュニケーションを取る機会も増えたので楽しく授業が進められた。
  • 文法クラスは先生が文法の説明をして、問題を出してそれに生徒が答える形式だったので先生ベースで授業が進んでいた。そのため授業は対面ではあったが静かな雰囲気だった。コミュニケーションクラスは対面で行われ、内容も会話をするというものであったため生徒同士、先生と生徒とが授業内でコミュニケーションを取れていた。よく笑いが起きたりなど非常に楽しい雰囲気の中行われた。

 

○履修していて楽しかったところ・よかったところ

  • 発音はほとんどがローマ字読みと同じか似ているので、いくつかある特殊な読み方を覚えれば良いだけであまり苦労することはなかった。発音ができるようになるとドイツ語を喋っている実感が湧いて楽しい。
  • コミュニケーションクラスでは内容が非常に面白くかつ雰囲気も良かったのですごく楽しかった!実際にインタビューやドイツ語の会話をすることで非常にドイツ語が身についた気がする。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ

  • 英語と発音や文法の構造が似ているようで全く違うので混乱するし、覚えにくい。うっかり英語に近い発音をしがち。人称変化で動詞の活用が変化する。ある程度の法則はあるが、覚えづらい。格変化というものもあり、簡単に言うと主格、所有格、主目的格、副目的格で冠詞の形が変わる。これが一番難しく、面倒くさかった。男性名詞・女性名詞・中性名詞があり、覚える必要はないが、冠詞の形が変わるので 注意しなければならない。
  • とにかく文法が難しく、使いこなすのが大変だった。

 

○課題の量(教授によるため、一例)

  • 前期は課題もテスト無し。通常であればどちらもあると思う。後期は学習した章の練習問題を解いてくることがほとんどだった。一回につき約10問ずつくらい。授業中に1人1問ずつ答えて、確認をした。たまに、動画を見て例文を抜き出すという課題が出たが、動画に字幕もついているので簡単だった。
  • ほぼなし。




フランス語

○どうして履修しようと思ったの?
フランス語ができたらおしゃれだと思ったから。また、国際機関ではフランス語が公用語として使われることも多い。2024年にはパリでオリンピックが開かれる。このように、フランス語を活かせるコミュニケーションの場の広さを考えても、学ぶ価値があると感じた。

 

○授業ではどんなことをやるの?

2021年に使用した全クラス共通の教科書

週に2コマの授業。文法事項を教わった後、その要素が散りばめられた会話文や練習問題を扱いながら慣れていくことの反復。授業形態は、コロナ禍の影響でオンラインになったり対面になったりとまちまちだった。予習よりも、復習に重点を置くようにと言われていた。新言語を学ぶのは大変なこともあるが、やることは基本的に高校までにしてきた英語の勉強と変わらないので、落ち着いて取り組めば大丈夫!

 

○授業はどんな雰囲気だった?
授業は淡々と進んでいくが、緊張感に溢れているわけではない。というのも、1年間固定されたクラスで学んでいくので、クラスメイトの間で自発的に交流が生まれ、仲良くなれるからだ。私たちは2コマとも対面1限で大変だったが、それがかえってクラスの連帯感を生むことになった。学習進度は早く、毎日の復習が必要。しかし、教授は生徒の習熟度をミニテストや課題の状況から判断し、調整してくれるようになったと感じた。積極的な質問は歓迎されるような良い雰囲気だった。

 

○履修していて楽しかったところ・よかったところ
映画からお菓子屋さんの名前まで、フランス語は意外と身近にある。それに親しむことで、自分の興味・愛着の対象となる文化圏が広がったのがよかった。また、英語との共通点を見つける瞬間には、多言語学習の醍醐味ともいえる気持ちよさがある。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ
英語との共通点が見えてくるのは楽しいが、似ている部分があるからこそ些細な違いに引っかかることがある。また、活用がとにかく多く、文法の規定が英語に比べて厳密なことが多い。授業の進度も早いので、自主的な復習が肝要だったのは大変だった。教授ともっとコミュニケーションを取るべきだったと思う。

 

○課題の量(教授によるため、一例)
会話文の意味調べや、授業内で解ききらなかった練習問題が課題として出される。授業内容を十分に理解するには、授業と同じくらいの時間を目安に課題と復習に取り組むことが想定されている。

 

○期末テストの様子
私たちの代はコロナ禍で、期末課題や、授業内の小テスト+平常点(出席率や課題提出率で決まる)が期末テストの代わりになった。
そのため、過去のあるクラスの一例を挙げると、春秋それぞれの学期末にある期末試験(春は50点満点、秋は75点満点)二回の合計が75点以上で進級できたそうだ。

 

フランス語インテンシブ

○どうして履修しようと思ったの?

高校の時にコロナでフランス短期留学が中止になり、せっかくなのでフランス語を頑張ってみようと思ったから。

 

○授業ではどんなことをやるの?

初習者クラスなので、アルファベの読み方から始める。週4コマ授業があり、そのうち3コマが日本人の先生の文法中心の授業、1コマがネイティブの授業。2年になると週4コマのうち、日本人の先生とネイティブの先生の授業半々になります。ちなみに、2021年は対面とオンラインのハイブリット授業だった。

 

○授業はどんな雰囲気だった?

人数は30人くらいだった。他の言語に比べて、女子が多いと思う。週4コマ授業があるため、友達は作りやすい。授業は、フランス語を音読したり、練習問題を当てられて各々解答したりする明るい雰囲気だった。

 

○履修していて楽しかったところ・よかったところ

これは長所でもあり、短所でもあるが、授業が多いということだ。授業回数が多いので、良くも悪くもフランス語に強制的に触れる。また、インテンシブコースにはモチベーションの高い人が多い印象を受けた。そのような環境に身を置きたい!という人はおすすめかも。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ

授業が多いがゆえに、時間割がキツい。取りたい般教と被る確率も高くなってしまう。また、ネイティブの授業のテストはオンラインでしたが、私にはちょっと難しかった………。

 

○課題の量(教授によるため、一例)

先生によって違うと思うが、私の場合そこまで多くなかった。日本人の先生の授業では、文法の練習問題が宿題になるが、毎週ではなかった。ネイティブの先生の授業の宿題もほぼなかった。春や夏の長期休暇には、パソコンで解答する文法問題の宿題があるが、そこまで負担には感じなかった。



中国語

○どうして履修しようと思ったの?

  • 高校時代、漢文が大好きだったので、漢詩を中国語で朗読できたらかっこいいと思ったから。隣国である中国の政治や文化について学びたいと思ったから。
  • 漢字には親しみがあったし、文法が英語に近いと聞いていたので取り組みやすいかなと考えたから。

 

○授業ではどんなことをやるの?

使用する教科書の例
  • 日本人の教員のクラスは、すべて対面授業で、基本的に日本語で進められた。春学期は「四声」と呼ばれる中国語独特の発音ルールに始まり、母音・子音の発音を徹底的に教わった。その後は教科書の例文と補助プリントを使って、文法の学習がスタートした。秋学期の終わりまでに、一通りの文法事項が終了。私のクラスは少人数だったので、一人ずつショートパッセージを音読して、教員が発音を指摘してくれる時間が毎回あった。中国人の教員のクラスは、Zoomによるオンライン授業で、日本語と中国語を織り交ぜながら進められた。日本人の教員のクラスより進度が若干早かった。まず発音を学び、その後はDVD教材を用いながら、テキストのショートパッセージごとに文法事項や単語の意味を学んでいった。
  • 勿論基本的な文法の説明も受けますが、基本的には発音の練習だった。本文の発音を丁寧になぞり、繰り返し練習する。まずは耳で聞き取れるようになること、に主眼を置いた授業だった。

 

○授業はどんな雰囲気だった?

  • 日本人の教員のクラスは、終始和やかな感じだった。進度は比較的ゆっくりで、毎回、発音のトレーニングの時間があり、復習になった。中国人の教員のクラスは、教員とのコミュニケーションが難しいことが多かった。歌を歌うこともあったが、Zoomなのでなかなかうまくいかなかった。
  • 真面目な方が多い印象だった。

 

○履修していて楽しかったところ・よかったところ

  • 電車やショッピングモールのアナウンスでは、中国語が多用されているのでリスニング力が自然と鍛えられる。ニュースで見る習近平国家主席の発言が少し理解できるようになった。簡体字(中国語の漢字)を用いると、他教科でもノートが素早くとれるようになった。
  • 先程も触れたが、文法の基本は英語に近いので応用が効く。比較的この語学に慣れるのは早かったです。また、ちょうど現在北京オリンピックが開催されていたため、中継を見ていて時々聞き取れる単語が出てきたことも楽しみの1つだった。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ

  • とにかく発音が難しい。声調(四声の使い分け)が異なると、単語の意味も大きく変わってくるので、音読の練習をひたすらしていた。視覚的にみればほとんど漢字と同じなので、文法的には難しくないが、音で聞いた時に意味の繋がりを把握するのが難しい。中国人の教員と日本人の教員では、発音の合否のレベルが格段に違い、中国人の教員はより高度なレベルを求めてくるので大変だった。
  • 思ったよりも履修者に男性が多く、クラスでもかなりの割合が男性だったので、同性の友人づくりにはやや困った。

 

○課題の量(教授によるため、一例)

  • 日本人の教員のクラスはほとんど課題が出ない。中国人の教員のクラスはほぼ毎週、文法プリントや音声録音の課題提出があった。
  • 週に一回程度演習問題や音読の課題提出があった。

 

○期末テストの様子

  • 日本人の教員のクラスは前期も後期も文法80点・発音20点で合計100点満点の期末テスト一発勝負。テスト前に文法事項を復習すれば高得点が取れた。中国人の教員のクラスは中間と期末にオンラインテストがあり、プリントと発音の録音課題に取り組んだ。日々の課題も成績評価の対象となり、評価はとても厳しかった。




スペイン語

○どうして履修しようと思ったの?

英語に似ていて、取り組みやすいと思ったから。

 

○授業ではどんなことをやるの?

「イメージスペイン語(Shinji Nakamichi)」の教科書を進める。週 2 回、⽂法を学びながら発⾳の練習もする。発⾳は、先⽣に指名された学⽣がやる。ただし、2021 年度は週⼀回のリアルタイム Zoom 授業(90 分)と、Google Classroom にアップされる週⼀回のオンデマンド授業(10 分弱)だった。オンデマンド授業は短いが、毎回の課題の量が多めで、終えるのに1時間以上はかかる。

 

○授業はどんな雰囲気だった?

リアルタイム Zoom が⼀限にあったため皆ダルそうだった。

 

○履修していて楽しかったところ・よかったところ

スペイン語話者は意外と多いため、将来役に⽴つと思う。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ

単語は英語と似ているが、⽂法はかなり違うため、期待していたほどの取り組みやすさは感じられなかった。点過去、線過去、過去未来、命令形、⼥性名詞、男性名詞など区別のつきづらい概念が多い。覚えるのにも⼀苦労だった。後期の授業が早めに切り上がる代わりに、進⾏ペースがやや早い。⾼成績には、⽇頃の丹念な予習が不可⽋。

 

○課題の量(教授によるため、一例)

毎授業の復習、練習問題(教科書)をやる。分量は、2〜3 ページ。登場⼈物の会話を全訳したり、訳す際はスペイン語と⽇本語の両⽅をノートに書いたりするなど⾯倒くさいタスクが多い。レポート課題はなかった。

 

○期末テストの様子

春と秋にパソコンを通して学期末試験があった。試験問題は、Google Classroom にアップされ、オンライン上で回答する。Zoom のカメラをオンにして、先⽣が不正⾏為(友⼈との協⼒など)の有無を確認する。辞書や教科書の使⽤が許されるが、時間制限がシビアなため、やはり真⾯⽬に勉強しないと得点は取れない。実際、いちいち教科書や辞書をペラペラめくる暇はなかった。

 

スペイン語インテンシブ

○どうして履修しようと思ったの?

中学生の時に短期留学していたカナダで少しスペイン語を教えてもらったのが最初のきっかけ。南米のほとんどの国の公用語なので、たくさんの人と話せたり、旅行に行ったりするのに使えるのも理由の1つだ。せっかくならペラペラになりたい、という思いでインテンシブを選択した。

 

○授業ではどんなことをやるの?

週2コマの文法の授業では教科書を元に文法を進める。課題が毎回出るので答え合わせも授業内で行った。

週2コマのスピーキングのクラスは、文法の授業では触れられないイディオムや、ナチュラルな会話ができるような授業だ。対面では2人でペアになって会話したり、オンラインではブレークアウトルームで問題を出し合ったりと、会話メインで楽しかった。

 

○授業はどんな雰囲気だった?

インテンシブなので、先生は細かいところまで教えてくれたように感じる。授業内でも後でも先生に質問がされたりと、割と自由な雰囲気だった。週4回顔を合わせるので、生徒の間も和気藹々とした雰囲気だった。

 

○履修していて楽しかったところ・よかったところ

YouTubeやTikTokなどの動画サイトのコメント欄が読めるようになった。映画などでスペイン語が出てきた時に、単語が聞き取れるのも嬉しかった。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ

週4コマともなると試験の時期も重なるので、その週はずっとスペイン語のことを考えてないといけなくなる。他の言語でもそうだと思うが、いくつかの動詞の活用や名詞の性などは丸暗記なので、定着させる必要があるのも大変だった。私は長期休みのたびに1から復習していた。

 

○課題の量(教授によるため、一例)

スピーキングの方はあまりなかった。文法はそれぞれ30分、1時間程度で終わらせられる。



ロシア語

○どうして履修しようと思ったの?

顔文字に使われているような文字がかわいいなと感じていた。以前からフィギュアスケートが好きで、ロシア人の名前や話している感じがかっこいいと思っていた。法学部は選べる言語が多いので、せっかくなら珍しい言語をやってみたかったから選択した。

 

○授業ではどんなことをやるの?

使用する先生オリジナルのテキスト。現在は最新版が冊子で配られる。

週に2コマあるが、履修人数が少ないためクラスは法政・法法混同で固定の1クラス。人数は20人と少しくらいで、私の学年は法政が5人もおらず、あとは皆法法だった。インテは法政の4人のみだったそう。以前はインテの方が人数が多かったようなので、学科の割合やインテとレギュラーコースの人数なども学年によってまちまちだと思う。

先生オリジナルのテキスト1冊を2年間かけてすすめる。授業でテキストを使って文法の説明を聞いて、その課の練習問題を解くのが宿題になる。1年生は2コマともテキストを進める。私が1年生のときは講義の録音を事前に聞いて練習問題を解き、Zoom授業で練習問題のまる付けをした。対面だったら、テキストの説明も練習問題のまる付けも授業内だったのかな……?1クラスしかないおかげで先生同士が連携を取っており、週に2コマ、違う先生だけれど続きの授業を取っているというような感じだった。

2年生は日本人の先生とネイティブの先生の授業が1コマずつある。日本人の先生の授業でテキストを進め、ネイティブの先生の授業でその課の練習問題にある読解問題を一緒に解く。

 

○授業はどんな雰囲気だった?

基本的には先生にあてられながら授業が進む。かなりゆるっとした雰囲気で、間違えても何の問題もない。人数が少なく、同じメンバーで2年間すべての授業を受け続けるので、和気あいあいとした空気だった。

 

○履修していて楽しかったところ・よかったところ

全く知らない文字を読めるようになるのは楽しかった。文字はすぐに覚えられて、例外的な読み方や発音も少ないため、読んで発音するだけならすぐできるようになる。be動詞に当たる動詞は省略されるので、簡単な日常会話は本当に簡単。

1年生の初めに、自分でロシア語の名前を決めることができる。授業中は先生からその名前で呼ばれるので、本名より先にそっちが覚えられ、授業外でもロシア語名前で呼ばれることがある。ロシア語の名前はあだ名で呼ぶのが基本なので、それがかわいい。

ロシア語フェスタというものがあり、劇やクイズなどさまざまな形で参加できる。文化祭っぽくて楽しかった。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ

文法が本当に難しい。例外は少ないので、パターンを覚えたら何の問題もないが、そのパターンが多すぎる。格変化の種類も多く、どの単語も変化するので覚えきれない。クラスが固定なので、他のとりたい授業と被ったらその授業は取れなくなる。

 

○課題の量(教授によるため、一例)

テキストで文法の説明を聞いたら、練習問題を解くのが宿題になる。基本的には毎週宿題があるが、30分もかからないので負担はそこまで大きくない。

 

○期末テストの様子

基本的には文法とスピーキングのテストが中間と期末の2回ずつある。文法のテストは、オンラインだとテキスト・練習問題の応用で、対面だとテキスト・練習問題がそのまま出た。事前に形式を言ってもらえるので、どのように対策するかはわかる。スピーキングのテストは事前に文法を添削してもらえたので、文法ミスを気にすることはなかった。発音のお手本の音声を送ってもらえたので、それを参考に音を覚えれば大丈夫だった。



朝鮮語

○どうして履修しようと思ったの?

KPOPが好きだったし、エスペラントの次に簡単な言語だと聞いたことがあるから。

 

○授業ではどんなことをやるの?

ハングルの読み書きからやる。そこからリーディングやリスニングも並行で行う。テキスト内に問題が出た場合は先生から当てられることもある。

 

○授業はどんな雰囲気だった?

先生が優しいおじいちゃんだから和やかだった。

 

○履修していて楽しかったところ・よかったところ

先生がとにかく優しいからみんなも落ち着いててとても良かった。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ

特にないが、テスト前はちょっとは勉強しなきゃいけないということくらい。

 

○課題の量(教授によるため、一例)

課題は特に出されなかった。インテの方は出されると思うので注意が必要!



アラビア語

○どうして履修しようと思ったの?

幼い頃から古代エジプト文明や中東の美術が好きだったから。「美しいアラビア文字を書けるようになりたい」と思い、履修することを決めた。

 

○授業ではどんなことをやるの?

アラビア語はフスハー(文語)とアーンミーヤ(口語)に分けられるが、授業ではフスハーを学習する。授業は週2回。一年生の時は日本人の先生の授業とエジプト人の先生の授業、二年生の時はエジプト人の先生の授業が週二回あった。2年間で学習したことは、英語でいうと中学校レベルの文法。主に先生お手製のテキストブックを用いて、リスニングやスピーキング、ライティングなど幅広く学習した。

 

○授業はどんな雰囲気だった?

法学部で第二外国語としてアラビア語を履修できるようになったのは、私が入学した2020年度から。先生も授業方法について、模索されているような印象を受けた。

アラビア語のクラスの魅力は先生と学生の距離が近いこと。私の時は法学部に1クラス(法律学科、政治学科合同)しかアラビア語のクラスがなく、学生の人数は20人ほどだった。先生は優しく、学生の疑問に一つ一つ丁寧に答えてくれる。授業の進度は比較的ゆっくりとしていて復習の時間も多くとってくれるので、マイペースに勉強したい人におすすめ。

 

○履修していて、難しかったところ、大変だったところ

英語とも日本語とも似ていない語学を一から学習することは非常に難しかった。アラビア語の場合、自分の知っている事と関連付けて覚えることが全くできない。アラビア文字を完全に書けるようになるのに、半年くらいかかった。また、アラビア語には男性形と女性形の区別、単数形・双数形・複数形の区別などがある。一つの単語に様々な形があり、覚えるのに苦労した。

 

○課題の量(教授によるため、一例)

その時々。ない時もある。宿題になるのは作文や音読の練習が多かった。

 

○期末テストの様子

私の場合は新型コロナの影響で2年間全てオンライン試験だった。先生からテストの問題が配信され、それを自宅で教科書を見ずに回答し、メールで先生に提出する形式だった。成績は期末試験の結果や出席、授業での態度など総合的に評価される。